新型フォレスターはひどい?後悔しない為の試乗時チェックポイントも

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2025年4月に発売された新型フォレスターに対して、「デザインがひどい」「価格が高すぎる」といった厳しい評価も一部で聞かれます。

スバル初のストロングハイブリッドを搭載し、安全装備や機能性を大幅に向上させた6代目フォレスターですが、果たして本当に「ひどい」車なのでしょうか。

この記事では、新型フォレスターの賛否両論の評価を客観的に検証し、購入前に確認すべきポイントや後悔しない選び方について詳しく解説します。

新型フォレスターがひどいと言われる理由とは?

2025年4月に発売された6代目フォレスターは、スバル初のストロングハイブリッドを搭載するなど大きな進化を遂げましたが、一部では「ひどい」という厳しい評価も聞かれます。

  • 見た目がひどい?賛否両論のデザインを徹底解剖
  • 内装の質感は本当に「チープ」でひどいのか?
  • 走りはどう?「期待外れ」との声も上がる走行性能
  • 価格設定は「割高」でひどい?コストパフォーマンスを検証

以下より、それぞれの批判的な意見について詳しく検証していきます。

見た目がひどい?賛否両論のデザインを徹底解剖

新型フォレスターのデザインについては、発表直後から賛否両論が巻き起こっています。

特に批判的な意見として多いのが、「スバルらしさが失われた」「フォード エクスプローラーと似すぎている」という声です。

フロントマスクは「威圧感」か「違和感」か

新型フォレスターの最も大きな変化は、フロントデザインの刷新です。

従来のヘキサゴングリルと「コ」の字型ヘッドライトを廃止し、グリルとヘッドライトを一体化させた水平基調のデザインを採用しました。

このデザインについて、一部のユーザーからは「威圧感が増しすぎて、街乗りには似合わない」「フォード エクスプローラーに似すぎている」といった批判が寄せられています。

特に長年のスバルファンからは、「個性が失われた」という失望の声も聞かれます。

リアデザインへの厳しい評価とその背景

リアデザインについても、「ボテっとしている」「スタイリッシュさに欠ける」という評価が目立ちます。

新型では安定感を重視した造形となっていますが、一部のユーザーからは「もっとシャープなデザインにしてほしかった」という要望が出ています。

ただし、この重厚感のあるデザインは、本格SUVとしての走破性や積載性を優先した結果とも言えます。

「スバルらしさ」はどこへ?伝統と革新の狭間で揺れるスタイリング

新型フォレスターのデザインに対する最大の批判は、「スバルらしさの喪失」です。

スバルらしさの喪失に関する批判点
  • ヘキサゴングリルの廃止 ⇒ スバルのアイデンティティが失われた
  • 水平基調の強調 ⇒ 他社SUVとの差別化が困難に
  • ボリューム感の増加 ⇒ コンパクトで機動的なイメージから脱却

車男爵

確かに従来のスバルデザインから大きく変化しましたが、これは北米市場を意識した戦略的な判断とも言えます。

しかし、デザインの評価は主観的なものであり、「力強くなった」「高級感が増した」という肯定的な意見も多数存在することも事実です。

内装の質感は本当に「チープ」でひどいのか?

新型フォレスターの内装について、一部では「価格の割に質感が低い」という声が上がっています。

プラスチッキー?素材選びとコストの現実

内装の批判点として最も多いのが、「プラスチック感が強い」「400万円台の車とは思えない」という意見です。

確かに、ダッシュボードやドアトリムの一部には硬質プラスチックが使用されていますが、これには理由があります。

内装素材選定の理由
  • 耐久性の確保 ⇒ アウトドアでの使用を想定した実用性重視
  • メンテナンス性 ⇒ 汚れても簡単に清掃できる素材選び
  • コスト配分 ⇒ 安全装備や走行性能に予算を優先配分

車男爵

新型フォレスターは本格SUVとしての機能性を重視しているため、高級感よりも実用性を優先した内装となっています。

インフォテインメントシステム周りの評価

新型フォレスターには11.6インチの大型センターディスプレイが標準装備されています。

しかし、一部のユーザーからは「デザインが古めかしい」「操作性がイマイチ」という評価も。

インフォテインメントシステムの課題
  • 縦型ディスプレイのデザインが他社と比べて見劣りする
  • 物理ボタンを残したことで統一感に欠ける
  • UIの反応速度が競合車に比べてやや劣る

ただし、物理ボタンを残したことは、走行中の操作性を考慮した安全重視の設計とも言えます。

走りはどう?「期待外れ」との声も上がる走行性能

新型フォレスターの走行性能については、特に燃費面での批判が目立ちます。

e-BOXERは本当に力不足?進化したハイブリッドへの評価

新型フォレスターの最大の注目点は、スバル初のストロングハイブリッド「S:HEV」の搭載です。

しかし、一部のユーザーからは以下のような不満の声が上がっています。

S:HEVに対する不満の声
  • モーター走行の割合が少ない ⇒ ハイブリッドの恩恵を感じにくい
  • エンジン音が大きい ⇒ 静粛性で競合車に劣る
  • 加速感が物足りない ⇒ 2.5Lエンジンでも力不足を感じる場面がある

システム出力は、エンジンが160ps/209Nm、モーターが119.6ps/270Nmとなっており、数値上は十分なパワーを持っています。

車男爵

S:HEVはスバル初のストロングハイブリッドで、トヨタのTHSⅡをベースに水平対向エンジンと組み合わせた独自のシステムです。

燃費性能は「ひどい」レベル?実燃費とカタログ値の乖離

新型フォレスターの最も批判されているポイントが燃費性能です。

グレード カタログ燃費
(WLTCモード)
実燃費
(ユーザー報告)
S:HEV(ストロングハイブリッド) 18.4~18.8km/L 12~14km/L
1.8Lターボ(SPORT) 13.6km/L 10~11km/L

特にトヨタRAV4ハイブリッド(実燃費16~18km/L)と比較すると、約1割程度燃費が劣るという結果になっています。

燃費が伸びない主な理由
  • 水平対向エンジンとシンメトリカルAWDによる機械的損失
  • 車重が1730~1780kgと重い
  • 空力性能よりも視界性と積載性を優先したボディ形状

乗り心地や静粛性への不満点

新型フォレスターの乗り心地については、以下のような批判的な意見があります。

乗り心地に関する批判的意見
  • 高速走行時の風切り音 ⇒ 車内に音が伝わりやすい
  • 路面からの振動 ⇒ 硬めのサスペンション設定
  • エンジン音の侵入 ⇒ 特に加速時に気になる

ただし、これらは本格SUVとしての走破性能を重視した結果とも言えます。

価格設定は「割高」でひどい?コストパフォーマンスを検証

新型フォレスターの価格について、「高すぎる」という声が多く聞かれます。

グレード間の価格差と装備内容のバランス

新型フォレスターの価格帯は404万8000円から459万8000円となっています。

グレード 価格(税込) 旧型からの値上げ幅
SPORT 404万8000円 約55万円
X-BREAK S:HEV 420万2000円 約88万円
Premium S:HEV EX 459万8000円

特にストロングハイブリッドモデルで88万円もの値上げは、多くのユーザーにとって衝撃的でした。

競合車種と比較してどうなのか?

主要競合車種との価格比較を見てみましょう。

車種 価格帯 パワートレイン
新型フォレスター 404.8~459.8万円 S:HEV/1.8Lターボ
トヨタ RAV4 293.8~410.6万円 2.0L/2.5L HV
マツダ CX-5 290.9~375.1万円 2.0L/2.5L/2.2Lディーゼル

フォレスターは競合車種と比べて50~100万円程度高い価格設定となっています。

価格が高い理由
  • フルモデルチェンジによる開発コストの回収
  • ストロングハイブリッドシステムの採用
  • 標準装備の充実(ナビ、ETC2.0、キックセンサー付きパワーリアゲートなど)
  • アイサイトXなど最新の安全装備

車男爵

確かに価格は上がりましたが、装備内容を考慮すると一概に「割高」とは言えない面もあります。

旧型オーナーや他車ユーザーから見た新型フォレスターのひどい点

新型フォレスターに対する批判的な意見は、特に旧型オーナーや競合車ユーザーから多く寄せられています。

  • 旧型フォレスターと比較して「改悪」されたと感じる部分
  • 競合車種(RAV4、CX-5など)と比較した際の明確なウィークポイント

以下より、具体的な批判点について検証していきます。

旧型フォレスターと比較して「改悪」されたと感じる部分

旧型(5代目)フォレスターのオーナーからは、新型に対して以下のような不満の声が上がっています。

旧型オーナーからの不満の声
  • 個性的だったデザインの喪失
  • 2.0Lターボ(DIT)の廃止への失望
  • 大幅な価格上昇に対する抵抗感
  • 取り回しの悪化(ボディサイズの拡大)

特に280psを発生していた2.0Lターボエンジンの廃止は、走りを重視するユーザーにとって大きな痛手となりました。

車男爵

旧型の2.0Lターボは「SUVのスポーツ」と呼べる性能で、熱烈なファンが多かったんです。

また、ボディサイズが全長+30mm、全幅+20mm拡大したことで、「日本の道路事情に合わなくなった」という声も。

旧型から引き継がれた良い点もある
  • 優れた視界性(ボンネットがよく見える設計)
  • 最小回転半径5.4mの取り回しの良さ
  • 220mmの最低地上高による走破性
  • シンメトリカルAWDによる安定した走行性能

競合車種(RAV4、CX-5など)と比較した際の明確なウィークポイント

新型フォレスターを競合車種と比較すると、以下のようなウィークポイントが浮き彫りになります。

RAV4と比較した劣位点
  • 燃費性能で劣る ⇒ RAV4ハイブリッドの実燃費16-18km/Lに対し、フォレスターは12-14km/L
  • 価格が高い ⇒ 同等装備で比較すると50万円以上の差
  • デザインの独自性不足 ⇒ フロントマスクが似すぎているとの指摘

CX-5と比較した劣位点
  • 内装の質感で劣る ⇒ CX-5の上質な内装デザインと比較すると見劣り
  • デザインの洗練度 ⇒ CX-5の美しいプロポーションには及ばない
  • ディーゼルエンジンの選択肢なし ⇒ CX-5の2.2Lディーゼルは高トルクで人気

競合車に対する劣位点まとめ
  • 燃費性能が同クラスハイブリッド車で最下位レベル
  • 価格設定が競合車より明らかに高い
  • 内装の質感や洗練度で見劣りする
  • 静粛性や乗り心地でも一歩譲る

ただし、悪路走破性や安全装備の充実度では優位性を保っていることも事実です。

ひどい評価の一方で…新型フォレスターの魅力と擁護できるポイント

ここまで批判的な意見を中心に見てきましたが、新型フォレスターには多くの魅力や優れた点も存在します。

  • デザインにおける機能性とメーカーの意図
  • 内装は本当にひどいだけ?実用性や操作性からの再評価
  • 走行性能におけるスバルならではの強み
  • コストパフォーマンスは本当に悪いのか?総所有コストと価値

以下より、新型フォレスターの優れた点について詳しく見ていきましょう。

デザインにおける機能性とメーカーの意図

新型フォレスターのデザインは、単に見た目だけを追求したものではありません。

視界の良さと取り回しは健在か

新型フォレスターの最大の美点の一つが「圧倒的な視界の良さ」です。

視界に関する優れた設計
  • 運転席からボンネットの先端が見える設計 ⇒ 車幅感覚をつかみやすい
  • 大きなウィンドウエリア ⇒ 死角が少なく安全性が高い
  • Aピラーの角度と太さの最適化 ⇒ 斜め前方の視界を確保
  • 最小回転半径5.4m ⇒ ボディサイズの割に取り回しが良い

車男爵

視界の良さはスバルが最も重視している要素の一つで、新型でもしっかりと継承されています。

安全思想が生んだフォルムという可能性

新型フォレスターのデザインには、スバルの安全思想が色濃く反映されています。

安全性を考慮したデザイン要素
  • 水平基調のデザイン ⇒ 車両感覚をつかみやすい
  • 厚みのあるフロントマスク ⇒ 歩行者保護性能の向上
  • 大きなウィンドウ ⇒ 全方位の視界確保
  • 高い着座位置 ⇒ 周囲の状況を把握しやすい

特に注目すべきは、世界初採用の「サイクリスト対応歩行者保護エアバッグ」です。

これは万が一の衝突時に、歩行者やサイクリストを守るための革新的な安全装備です。

内装は本当にひどいだけ?実用性や操作性からの再評価

内装の質感については批判的な意見もありますが、実用性の観点から見ると優れた点も多くあります。

実用性重視の内装設計
  • 撥水シート(X-BREAK) ⇒ アウトドアでの使用に最適
  • 広大な荷室空間 ⇒ 520Lの大容量(後席使用時)
  • キックセンサー付きパワーリアゲート ⇒ 両手がふさがっていても開閉可能
  • 物理ボタンの採用 ⇒ 走行中でも確実な操作が可能

車男爵

高級感より実用性を重視した内装は、アクティブに使い倒したいユーザーにとってはむしろメリットです。

また、11.6インチセンターディスプレイとナビゲーション機能を全車標準装備している点も評価できます。

走行性能におけるスバルならではの強み

批判的な意見もある走行性能ですが、スバルならではの強みも多く存在します。

進化したAWDシステムと悪路走破性

新型フォレスターの最大の武器は、進化したシンメトリカルAWDシステムです。

AWDシステムの優位性
  • 左右対称のパワートレイン配置 ⇒ 優れた重量バランス
  • 低重心設計 ⇒ 水平対向エンジンによる安定性
  • X-MODE ⇒ 悪路走破性を高める統合制御システム
  • 220mmの最低地上高 ⇒ クラストップレベルの走破性

実際のオフロード性能は競合車を圧倒しており、雪道や悪路での安心感は格別です。

アイサイトXの進化とリアルな評価

新型フォレスターには最新の「アイサイトX」が搭載可能です(EXグレード)。

アイサイトXの主な機能
  • 渋滞時ハンズオフアシスト ⇒ 高速道路の渋滞時に手放し運転が可能
  • アクティブレーンチェンジアシスト ⇒ ウィンカー操作で自動車線変更
  • カーブ前速度制御 ⇒ カーブに応じて自動減速
  • 料金所前速度制御 ⇒ ETCゲート通過時の速度調整

これらの機能により、長距離ドライブの疲労を大幅に軽減できます。

コストパフォーマンスは本当に悪いのか?総所有コストと価値

価格は確かに高くなりましたが、総所有コストで考えると異なる見方もできます。

総所有コストで見た価値
  • 充実した標準装備 ⇒ 後付けオプションが少なく済む
  • 高いリセールバリュー ⇒ スバル車は中古市場で人気
  • 優れた安全性能 ⇒ 事故リスクの低減による維持費削減
  • 耐久性の高さ ⇒ 長期間の使用に耐える設計

車男爵

初期投資は高くても、長く安心して乗れることを考えれば、トータルでは決して悪い買い物ではありません。

新型フォレスターを買うべき人・買って後悔する人

ここまでの評価を踏まえて、新型フォレスターがどんな人に向いているのか、逆にどんな人は避けるべきなのかを整理します。

  • 買うべき人
  • 買って後悔する人

以下より、それぞれのタイプについて詳しく解説します。

買うべき人

新型フォレスターは以下のような人に強くおすすめできます。

  • アウトドアや雪道走行が多い人
  • 安全性を最重視する人
  • 長期間乗り続けたい人
  • 荷物を多く積む機会が多い人

詳しく解説します。

アウトドアや雪道走行が多い人

新型フォレスターは、アウトドアアクティビティを楽しむ人や雪国に住む人にとって理想的な車です。

シンメトリカルAWDシステムによる優れた走破性は、悪路や雪道でも安心して走行できる性能を提供します。

また、220mmという余裕のある最低地上高により、深い雪道や荒れた林道でも車体を傷つける心配が少なく、X-MODEを使えばさらに困難な路面状況でも確実に走破できます。

撥水シートなどの実用的な装備も、アウトドアで汚れを気にせず使い倒せる点で大きなメリットとなります。

安全性を最重視する人

家族の安全を第一に考える人にとって、新型フォレスターは最適な選択となるでしょう。

アイサイトXによる先進的な予防安全装備は、事故を未然に防ぐ高度な技術を搭載しています。

世界初のサイクリスト対応歩行者保護エアバッグは、万が一の事故でも被害を最小限に抑える革新的な装備です。

さらに、優れた視界性により死角が少なく、日常的な運転でも安心感が高いのが特徴です。

これらの安全装備は単なるオプションではなく、スバルの安全思想が徹底的に反映された結果といえます。

長期間乗り続けたい人

車を10年以上乗り続けたいと考えている人にとって、新型フォレスターは賢明な選択です。

スバル車は耐久性の高さで定評があり、適切なメンテナンスを行えば長期間にわたって信頼性の高い走行性能を維持します。

飽きのこない実用的なデザインは、流行に左右されず長く愛着を持って乗り続けられます。

また、スバル車は中古市場でも人気が高く、高いリセールバリューを維持するため、将来的に手放す際も有利な条件で売却できる可能性が高いです。

荷物を多く積む機会が多い人

キャンプ用品や大型のスポーツギア、家族の荷物など、多くの荷物を積む機会が多い人にとって、新型フォレスターの実用性は大きな魅力です。

520Lという大容量の荷室は、クラストップレベルの積載能力を誇ります。

荷室形状も使い勝手を考慮した設計となっており、大きな荷物も効率的に積載できます。

キックセンサー付きパワーリアゲートは、両手がふさがっている状況でも足の動きだけで開閉できるため、買い物や荷物の積み下ろしが格段に楽になります。

車男爵

実用性と安全性を重視し、車を道具として使い倒したい人には最適な一台です。

買って後悔する人

一方、以下のような人は新型フォレスターを避けた方が良いかもしれません。

  • 燃費を最重視する人
  • 内装の高級感を求める人
  • スポーティな走りを求める人
  • 価格を重視する人

詳しく解説します。

燃費を最重視する人

日々のガソリン代を気にしながら運転したい人にとって、新型フォレスターは最適な選択とは言えません。

実燃費が12-14km/L程度という数値は、同クラスのハイブリッド車と比較すると明らかに劣っています。

特にトヨタRAV4ハイブリッドの実燃費16-18km/Lと比較すると、年間の燃料費で大きな差が生じます。

ハイブリッドモデルを選んでも期待するほど燃費が伸びないため、エコカー減税の恩恵も限定的です。

長距離通勤や営業で年間走行距離が多い人は、燃料費の負担を覚悟する必要があります

内装の高級感を求める人

400万円台という価格帯の車に相応の高級感を期待する人は、新型フォレスターの内装に失望する可能性が高いです。

ダッシュボードやドアトリムに使用されている硬質プラスチックは、確かに実用性は高いものの、見た目や触感では競合車に明らかに劣ります

マツダCX-5のような洗練された内装デザインや、欧州車のような上質な素材感を求める人にとっては、物足りなさを感じることでしょう。

車内で過ごす時間の質を重視し、所有する喜びを内装の質感に求める人には向いていません。

スポーティな走りを求める人

旧型フォレスターの2.0Lターボエンジンが生み出していた刺激的な走りを期待する人は、新型に乗り換えると物足りなさを感じるでしょう。

280psという圧倒的なパワーは失われ、CVTによるダイレクト感の不足も相まって、運転の楽しさは大きく減少しています。

車重が1730~1780kgと重くなったことで、キビキビとした運動性能も期待できません。

峠道を攻めたり、高速道路での追い越し加速を楽しんだりといった、スポーツドライビングを求める人には適していない車です。

価格を重視する人

初期投資を抑えたい人や、コストパフォーマンスを重視する人にとって、新型フォレスターの価格設定は大きなハードルとなります。

競合車より50-100万円も高い価格設定は、同等の性能や装備を持つ他車と比較すると割高感が否めません。

エントリーグレードでも400万円を超え、オプションを追加すると簡単に500万円近くまで跳ね上がります。

この価格帯になると、より高級なブランドの車も選択肢に入ってくるため、スバルブランドにこだわりがない人は他の選択肢を検討した方が賢明でしょう。

車男爵

コスパや高級感を求める人は買わない方が良いかもしれませんね。

後悔しない為の試乗時チェックポイント

新型フォレスターの購入を検討している方は、必ず試乗してから決断することをおすすめします。

ここでは、試乗時に必ずチェックすべきポイントをご紹介します。

  • 乗り込み時の第一印象
  • エンジン始動と初期加速
  • 街中走行での使い勝手
  • 高速道路での性能確認
  • 駐車時の確認事項
  • 後席の居住性
  • 荷室の使い勝手
  • インフォテインメントの操作性
  • Sモードでの走行性能

以下より、各チェックポイントについて詳しく解説します。

乗り込み時の第一印象

運転席に座った瞬間の視界の広さを確認することが重要です。

ボンネットの先端が見えるか、Aピラーによる死角はどの程度かをチェックしてください。

シートの座り心地や調整幅も、長時間運転での疲労に直結する重要な要素です。

特に腰のサポート性や太もものホールド感を確認し、自分の体型に合った調整が可能かを確かめましょう。

エンジン始動と初期加速

S:HEVの場合はモーター走行の静粛性を、1.8Lターボの場合はエンジンサウンドと加速感を確認します。

アイドリング時の振動や音も要チェックです。

特にハイブリッドモデルでは、エンジンとモーターの切り替わりがスムーズかどうか、違和感がないかを確認することが大切です。

街中走行での使い勝手

信号待ちからの発進、右左折時の見切りの良さ、狭い道での取り回しを確認してください。

CVTの変速フィーリングにも注目し、加速時のラバーバンドフィールと呼ばれる違和感がどの程度あるかをチェックします。

また、低速走行時のギクシャク感がないか、ブレーキの効き具合は自然かなども重要なポイントです。

車男爵

街中での使い勝手は日常使いの快適性に直結するので、じっくりと確認してください。

高速道路での性能確認

可能であれば高速道路も試乗し、合流時の加速性能、巡航時の静粛性、直進安定性をチェックしてください。

風切り音やロードノイズの大きさも重要なポイントです。

80km/h以上での加速余力や、追い越し時のパワー感も確認し、自分の使用シーンで十分な性能があるかを判断しましょう。

車男爵

高速道路での性能は長距離ドライブの快適性に大きく影響するため、しっかりと確認することが大切です。

駐車時の確認事項

バックモニターの見やすさ、駐車時の死角、最小回転半径の実感を確認します。

キックセンサー付きリアゲートの動作もチェックし、センサーの反応性や開閉速度が実用的かを確かめましょう。

また、駐車支援システムの精度や使い勝手も、日常使いでは重要な要素となります。

駐車時の重要チェック項目
  • 前後左右の見切りの良さ
  • バックモニターの画質と視野角
  • パーキングブレーキの操作性
  • ドアの開閉に必要なスペース

後席の居住性

家族を乗せる場合は必ず後席に座ってみて、頭上空間や足元スペースを確認してください。

シートの座り心地や、長時間座っていても疲れにくいかどうかも重要です。

また、エアコンの吹き出し口の位置や、USBポートなどの装備も確認しておきましょう。

後席からの視界も確認し、車酔いしやすい人が快適に過ごせるかもチェックポイントです。

荷室の使い勝手

普段使う荷物が実際に積めるか確認することが大切です。

荷室の開口部の高さや幅、床面の高さなどをチェックし、重い荷物の積み下ろしがしやすいかを確認してください。

後席を倒した時のフラット性や、小物を収納するスペースの有無も重要なポイントです。

荷室の確認ポイント
  • 520Lの容量を実感できるか
  • 荷室床下の収納スペースの有無
  • タイダウンフックの位置と数
  • 荷室照明の明るさ

インフォテインメントの操作性

11.6インチのセンターディスプレイを実際に操作して、メニューの階層や反応速度を確認しましょう。

ナビゲーションの使い勝手や、スマートフォンとの連携機能も試してみてください。

物理ボタンとタッチパネルの使い分けが直感的にできるかも重要な確認事項です。

車男爵

走行中でも安全に操作できるかどうか、実際に触って確認することが大切です。

Sモードでの走行性能

スポーティな走りも体験するため、Sモードに切り替えて加速感やエンジンレスポンスの変化を確認してください。

通常モードとの違いが明確に感じられるか、自分の求める走りに近づくかをチェックしましょう。

ステアリングの重さの変化や、シフトタイミングの違いも確認ポイントです。

Sモードでの確認項目
  • アクセルレスポンスの向上度
  • エンジン回転数の維持具合
  • CVTの疑似段階変速の動作
  • ステアリングフィールの変化

車男爵

試乗は最低でも30分以上、できれば様々な道路状況で試すことをおすすめします。

また、競合車種(RAV4、CX-5)との乗り比べも強く推奨します。

それぞれの車の特徴を実際に体感することで、自分に最適な一台が見つかるはずです。

まとめ

新型フォレスターに対する「ひどい」という評価について、様々な角度から検証してきました。

確かに、デザインの変化、燃費性能、価格設定など、批判的な意見が出るのも理解できる部分があります。

新型フォレスターの評価まとめ
  • デザイン ⇒ スバルらしさは薄れたが、機能性と安全性を重視した結果
  • 内装の質感 ⇒ 高級感より実用性を優先した割り切った設計
  • 燃費性能 ⇒ 競合車に劣るが、走破性能とのトレードオフ
  • 価格設定 ⇒ 高いが、装備内容を考慮すれば妥当な面も

新型フォレスターは「万人受けする車」ではなく、明確な目的を持った人のための車と言えるでしょう。

アウトドアや雪道走行が多く、安全性と実用性を重視する人にとっては、他の選択肢では代替できない魅力を持っています。

一方で、燃費や内装の質感、スポーティな走りを求める人には不向きです。

購入を検討される方は、自分のライフスタイルや価値観と照らし合わせて、冷静に判断することが重要です。

必ず試乗を行い、できれば競合車種とも比較した上で、後悔のない選択をしていただければと思います。

新型フォレスターは決して「ひどい」車ではありません。

ただし、その価値を理解し、活かせる人が選ぶべき車であることは間違いないでしょう。

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