レンジローバーイヴォークは、その洗練されたデザインと高級SUVとしてのステータスで多くの人を魅了しています。
しかし、実際にオーナーになってみると、購入前には想像もしなかった様々な問題に直面し、後悔の声を上げる人が少なくありません。
特に維持費の高さや頻発する故障、そして期待を裏切る実用性の低さなど、イヴォークの所有には多くの課題が潜んでいます。
この記事では、実際のオーナーの声や具体的なデータを基に、イヴォークで後悔する7つの理由を詳しく解説しています。
車男爵
レンジローバーイヴォークで後悔する7つの理由
イヴォークの購入を検討している方、または既にオーナーの方にとって、後悔の原因となる問題点を事前に知っておくことは非常に重要です。
ここでは、実際のオーナーの体験談や具体的なデータを基に、イヴォークで後悔する主な理由を7つご紹介します。
- 【理由1】想像以上に高額な維持費
- 【理由2】頻発する電装系の故障
- 【理由3】期待を裏切る狭い室内空間
- 【理由4】実燃費の悪さ
- 【理由5】急激に下がるリセールバリュー
- 【理由6】国産車と比べて高額な修理費用
- 【理由7】ディーラー対応の満足度の低さ
以下より、詳しく解説します。
【理由1】想像以上に高額な維持費
イヴォークの維持費は、年間約22万~28万円と、同クラスの国産SUVと比較して約1.5~2倍かかることが分かっています。
- 自動車税 ⇒ 年間39,500円~49,200円(排気量により異なる)
- 重量税 ⇒ 年間約16,400円
- 自動車保険料 ⇒ 年間約49,800円
- ガソリン代(ハイオク) ⇒ 月約11,000円(年間約13万円)
- メンテナンス費用 ⇒ 年間5万~10万円
特に燃料費については、ハイオクガソリン指定であることに加え、燃費性能も良くないため、国産車のハイブリッドSUVと比較すると年間で5万円以上の差が生じます。
車男爵
【理由2】頻発する電装系の故障
イヴォークで最も多く報告される故障は電装系のトラブルです。
- タッチパネルの反応不良・フリーズ
- 各種センサーの誤作動
- パワーウィンドウの故障
- インフォテインメントシステムの不具合
- 警告灯の誤点灯
これらの電装系トラブルの修理費用は、2万円~30万円と幅が広く、予期せぬ出費の原因となっています。
特に初代モデル(2011年~2018年)では、電装系の不具合報告が多く、中古車購入時には注意が必要です。
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【理由3】期待を裏切る狭い室内空間
イヴォークのスタイリッシュなデザインは、実用性を犠牲にしているという声が多く聞かれます。
- 後部座席の頭上空間が極端に狭い
- 身長180cmの人でギリギリ座れる程度
- ルーフが低く圧迫感がある
- 荷室容量も同クラスSUVより小さい
特にファミリーカーとしての使用を考えている方にとっては、この狭さは大きな後悔ポイントとなります。
車男爵
【理由4】実燃費の悪さ
イヴォークの燃費性能は、カタログ値と実燃費のギャップが大きいことで知られています。
- WLTCモード ⇒ 8.9km/L
- 実燃費(街乗り) ⇒ 5~7km/L
- 実燃費(高速道路) ⇒ 8~10km/L
街乗りでの実燃費が5~7km/Lという数値は、現代のSUVとしてはかなり悪い部類に入ります。
年間1万km走行する場合、ハイオクガソリン代だけで年間約20万円以上かかる計算になります。
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【理由5】急激に下がるリセールバリュー
高級輸入車SUVであるイヴォークですが、リセールバリューの下落率は想像以上に大きいのが現実です。
- 3年後の残価率 ⇒ 46%~67%
- 5年後の残価率 ⇒ 約54%
- 7年後の残価率 ⇒ 25%~43%
特に5年を過ぎると急激に価値が下がり、新車価格600万円の車が5年後には300万円程度になってしまうケースも珍しくありません。
車男爵
【理由6】国産車と比べて高額な修理費用
イヴォークの修理費用は、同クラスの国産車と比較して1.5~2倍程度高額になることが一般的です。
- ブレーキパッド交換 ⇒ 10万円以上
- 板金修理(軽度) ⇒ 部品代約19万円+工賃約29万円=合計約48万円
- 電装系修理 ⇒ 2万円~30万円
- エンジンオーバーホール ⇒ 50万~80万円
- トランスミッション交換 ⇒ 70万~120万円
特に部品代が高額で、純正部品は国産車の2~3倍の価格になることも珍しくありません。
車男爵
【理由7】ディーラー対応の満足度の低さ
イヴォークオーナーから聞かれる不満の一つに、ディーラーでのサービス品質があります。
- 整備の予約が取りにくい
- 修理・点検の待ち時間が長い
- 代車の手配が困難な場合がある
- 部品の取り寄せに時間がかかる
- 整備士の技術レベルにばらつきがある
特に地方では正規ディーラーの数が限られており、遠方まで車を運ぶ必要があるケースも多く、オーナーの負担となっています。
車男爵
それでもイヴォークを選ぶ3つの魅力
ここまで多くのデメリットを挙げてきましたが、それでもなおイヴォークには他のSUVにはない独特の魅力があります。
これらの魅力に価値を見出せる方にとっては、デメリットを上回る満足感を得られる可能性があります。
- 圧倒的なデザイン性とブランド価値
- 高級感あふれる内装と装備
- オンロード・オフロード両方で発揮される走行性能
以下より、詳しく解説します。
圧倒的なデザイン性とブランド価値
イヴォークの最大の魅力は、他のSUVとは一線を画す洗練されたデザインにあります。
- クーペライクな流麗なルーフライン
- 都市にも自然にも映えるスタイリング
- 時代を超えて愛される普遍的なデザイン
- レンジローバーブランドの持つステータス性
実際に、5年後でも63%以上という高い残価率を維持できる理由の一つが、このデザインの普遍性にあります。
車男爵
高級感あふれる内装と装備
イヴォークの内装は、プレミアムブランドならではの質感と先進装備が魅力です。
- 上質なレザーシートと精緻な仕上げ
- 最新のインフォテインメントシステム
- パノラミックルーフによる開放感
- 高級オーディオシステムの標準装備
ドアを開けた瞬間から感じられる特別感は、日常のドライブを特別な体験に変えてくれます。
車男爵
オンロード・オフロード両方で発揮される走行性能
レンジローバーの伝統を受け継ぐイヴォークは、見た目だけでなく本格的な走破性能も備えています。
- テレインレスポンスシステムによる路面対応力
- 優れた最低地上高とアプローチアングル
- 電子制御による高度な4WDシステム
- 都市での快適な乗り心地との両立
雪道やぬかるみでも安心して走行できる性能は、アウトドアを楽しむ方にとって大きな魅力となります。
車男爵
イヴォークで後悔しないための購入前チェックリスト
イヴォークの購入を真剣に検討している方は、後悔を避けるために事前の準備と確認が不可欠です。
ここでは、購入前に必ず確認すべきポイントをチェックリスト形式でご紹介します。
- あなたの年収とライフスタイルは適合している?
- 使用目的と実用性のバランスは合ってる?
- 初代と2代目、どちらを選ぶべき?
以下より、詳しく解説します。
あなたの年収とライフスタイルは適合している?
イヴォークを無理なく維持するためには、適切な経済力が必要不可欠です。
- 年収500万円以下 ⇒ 維持が困難、他の選択肢を検討すべき
- 年収500~700万円 ⇒ 維持は可能だが余裕は少ない
- 年収700~1000万円 ⇒ 比較的余裕を持って維持可能
- 年収1000万円以上 ⇒ 十分な余裕を持って楽しめる
年間維持費が最低でも25万円以上かかることを考慮し、突発的な修理費用にも対応できる経済的余裕が必要です。
車男爵
使用目的と実用性のバランスは合ってる?
イヴォークは使用目的によって満足度が大きく変わる車です。
- セカンドカーとして ⇒ ◎(デザインを楽しめる)
- 通勤用として ⇒ △(燃費の悪さがネック)
- ファミリーカーとして ⇒ ×(室内の狭さが問題)
- 週末のレジャー用 ⇒ ○(走破性能を活かせる)
日常の足として使うよりも、特別な時間を演出する車として割り切れる方に向いています。
車男爵
初代と2代目、どちらを選ぶべき?
イヴォークには大きく分けて初代(2011-2019年)と2代目(2019年-現在)があり、それぞれに特徴があります。
| 比較項目 | 初代モデル | 2代目モデル |
| 価格帯(中古) | 200万~400万円 | 400万~600万円 |
| 故障リスク | 高い(特に初期型) | 比較的低い |
| 電装系の信頼性 | 問題が多い | 大幅に改善 |
| おすすめ度 | △(2013年以降なら○) | ◎ |
故障リスクが高くなりますが価格が安い初代、故障リスクは低いですが価格が高い2代目といった違いがあります。
予算に余裕があれば2代目、コストを抑えたい場合は初代の2013年以降のモデルがおすすめです。
イヴォークオーナーが後悔する人・満足する人
同じイヴォークを所有していても、後悔する人と満足する人に分かれるのが現実です。
その違いはどこにあるのか、実際のオーナーの声を基に分析してみました。
- 後悔している人の共通点
- 満足している人の共通点
以下より、詳しく解説します。
後悔している人の共通点
イヴォークを購入して後悔している人には、いくつかの共通したパターンがあります。
- 維持費を軽く見積もっていた ⇒ 年間20万円程度と想定していたが実際は30万円以上かかった
- 国産車と同じ感覚で購入した ⇒ 故障頻度や修理費用の違いに驚いた
- 実用性を最優先に考えていた ⇒ デザイン重視で室内の狭さに不満を感じた
- 故障やトラブルを想定していなかった ⇒ 新車でも電装系の不具合が発生して困惑
- デザインだけで衝動買いした ⇒ ランニングコストを考慮せず後から苦労
特に「高級SUVだから品質も高いはず」という思い込みで購入した方の後悔度が高い傾向にあります。
車男爵
満足している人の共通点
一方で、イヴォークに高い満足感を得ているオーナーも存在します。
- デメリットを理解した上で購入 ⇒ 維持費や故障リスクを承知で選択
- デザインや所有感を最重視 ⇒ 実用性より個性的なスタイルを優先
- 経済的に余裕がある ⇒ 予期せぬ修理費用にも対応できる資金力
- セカンドカーとして使用 ⇒ 日常使いは別の車で、特別な時だけ使用
- 車を趣味として楽しんでいる ⇒ メンテナンスも含めて楽しめる心の余裕
「完璧な車ではないが、それを上回る魅力がある」と割り切れる方が満足度が高いです。
車男爵
故障リスクを回避!中古でイヴォークを買う際の完全ガイド
新車価格が高額なイヴォークだからこそ、中古車という選択肢は魅力的です。
しかし、中古車選びを間違えると後悔の原因となるため、慎重な選択が必要です。
- 年式別の要注意ポイント
- 走行距離と価格のバランスの見極め方
- 認定中古車は本当にお得?
- 試乗時に必ずチェックすべき10項目
以下より、詳しく解説します。
年式別の要注意ポイント
イヴォークの中古車は年式によって注意すべきポイントが異なります。
- トランスミッションの不具合報告が多い
- 電装系の初期不良が目立つ
- できれば避けた方が無難
- 比較的信頼性が向上
- 2015年以降のモデルが狙い目
- 価格と品質のバランスが良い
- 大幅に品質が改善
- まだ価格が高めだが安心感は高い
- 予算が許せば最もおすすめ
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走行距離と価格のバランスの見極め方
中古イヴォークの適正な走行距離と価格のバランスを理解することが重要です。
| 走行距離 | 価格帯の目安 | おすすめ度 |
| 3万km以下 | 新車価格の70~80% | △(割高) |
| 3~5万km | 新車価格の50~60% | ◎(狙い目) |
| 5~8万km | 新車価格の40~50% | ○(良好) |
| 8万km以上 | 新車価格の30%以下 | △(要注意) |
3~5万kmの個体が、価格と品質のバランスが最も良いとされています。
車男爵
認定中古車は本当にお得?
ランドローバー認定中古車は品質保証はあるものの、価格面での判断が必要です。
- 165項目の点検整備済み
- 最長2年間の保証付き
- 24時間ロードサービス
- 履歴が明確で安心
- 一般中古車より15~20%高い
- 選べる在庫が限られる
- 値引き交渉が難しい
安心を買うと考えれば価値はあるが、予算重視なら一般中古車も選択肢に入ります。
車男爵
試乗時に必ずチェックすべき10項目
中古イヴォークの試乗時は、以下の10項目を必ずチェックしてください。
- エンジン始動時の異音確認
- アイドリング時の振動チェック
- 各種警告灯の点灯有無
- エアコンの効き具合
- パワーウィンドウの動作
- インフォテインメントシステムの反応
- ブレーキの効きと異音
- ハンドリングの違和感
- 加速時のトランスミッション動作
- 各種センサーの正常動作
特に電装系は全機能を実際に操作して確認することが重要です。
車男爵
イヴォークの維持費を抑える5つの裏技
イヴォークの高額な維持費に悩むオーナーのために、年間数万円~10万円以上節約できる実践的な方法をご紹介します。
これらの方法を組み合わせることで、維持費の負担を大幅に軽減できます。
- 信頼できる整備工場の探し方
- 予防メンテナンスで故障を未然に防ぐ
- 社外品パーツの賢い活用法
- 燃費を改善する運転テクニック
- リセールバリューを高く保つ秘訣
以下より、詳しく解説します。
信頼できる整備工場の探し方
ディーラー以外の整備工場を活用することで、整備費用を30~50%削減できる可能性があります。
- 輸入車の整備実績が豊富
- ランドローバー専用の診断機を保有
- 整備士が輸入車の資格を持っている
- 部品の調達ルートを確立している
- 保証制度がしっかりしている
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予防メンテナンスで故障を未然に防ぐ
イヴォークの故障を予防するには、定期的なメンテナンスが不可欠です。
- バッテリー管理 ⇒ 2年毎の交換推奨
- エンジンオイル交換 ⇒ 5,000km毎または半年毎
- エアコンフィルター ⇒ 年1回交換
- ブレーキフルード ⇒ 2年毎の交換
- タイヤの空気圧チェック ⇒ 月1回
特にバッテリー管理は電装系トラブルを防ぐ上で最も重要です。弱ったバッテリーが原因で様々な不具合が発生します。
車男爵
社外品パーツの賢い活用法
純正部品にこだわらず、品質の高い社外品を活用することで大幅なコスト削減が可能です。
- エアフィルター ⇒ 純正の50%程度の価格
- ブレーキパッド ⇒ 純正の60~70%の価格
- ワイパーブレード ⇒ 純正の30%程度の価格
- バッテリー ⇒ 純正の50~60%の価格
ただし、センサー類や電装部品は純正品を使用することをおすすめします。
車男爵
燃費を改善する運転テクニック
運転方法を工夫することで、実燃費を1~2km/L向上させることが可能です。
- 急発進・急加速を避ける
- エコモードを積極的に活用
- タイヤの空気圧を適正に保つ
- 不要な荷物を降ろして軽量化
- エアコンの使用を控えめに
年間1万km走行する場合、1km/Lの改善で年間約2万円の節約になります。
車男爵
リセールバリューを高く保つ秘訣
将来の売却を見据えて、リセールバリューを高く保つ工夫も重要です。
- 定期的な洗車とコーティング
- 内装の清潔さを保つ
- 整備記録簿をしっかり保管
- 純正オプションを大切に
- 事故歴を作らない運転
特に整備記録簿の有無で査定額が10~20万円変わることもあります。
車男爵
まとめ
レンジローバーイヴォークは、魅力と課題が共存する個性的なSUVです。
高額な維持費、頻発する故障、狭い室内空間など、確かに後悔につながる要素は少なくありません。
しかし、その一方で圧倒的なデザイン性、高級感あふれる内装、本格的な走破性能という他では得られない魅力も持ち合わせています。
後悔しないためのポイントは以下の通りです。
- 経済的余裕 ⇒ 年収700万円以上が理想的
- 使用目的の明確化 ⇒ セカンドカーや趣味の車として
- デメリットの受容 ⇒ 欠点も含めて愛せるか
- 適切な個体選び ⇒ 2013年以降または2代目を選択
- 維持費削減の工夫 ⇒ 整備工場の活用や予防整備
イヴォークは「完璧を求める人」には向かない車ですが、「個性を楽しめる人」には最高のパートナーとなります。
購入を検討される際は、本記事でご紹介した情報を参考に、自分のライフスタイルや価値観と照らし合わせて、慎重に判断されることをおすすめします。
車男爵


