エブリイバン(DA17V/DA64V等)のオーナーにとって、純正の12インチタイヤからインチアップを行うことは、ドレスアップや走行安定性向上のための魅力的な選択肢です。
しかし、軽貨物車(4ナンバー)には乗用車よりも厳しい保安基準が設けられており、「見た目だけで選んでしまうと車検に落ちる」というリスクが常に付きまといます。
特に仕事で車を使っている場合、車検不適合で入庫を拒否されたり、現場でトラブルが発生したりすることは避けなければなりません。
この記事では、エブリイバンの13・14・15インチ化における車検適合サイズや、不合格となる5つの主要な原因、そして乗用タイヤでも合格するための「荷重指数」の考え方について、最新の規制緩和の内容を踏まえて詳しく解説します。
正しく基準を理解して、合法的に理想のスタイルを手に入れましょう。
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【結論】エブリイバンの13/14/15インチアップ難易度と車検対応の可否

エブリイバンのインチアップにおいて、車検に通るかどうかの判定軸は主に「荷重(ロードインデックス)」「速度計の誤差(外径)」「フェンダーからの突出」の3点に集約されます。
この章では、インチ数ごとの難易度と合否のポイントについて解説します。主に以下のポイントから解説していきます。
- インチ数ごとの車検難易度(14インチがベストバランスであること)
- 合否を分ける判定軸が「荷重・外径・突出」の3点にあること
以下より、詳しく解説します。
エブリイバンのインチアップ難易度は、タイヤの選択肢と車両の軸重バランスによって大きく変わります。
| インチ数 | 難易度 | 車検適合のポイント |
| 13インチ | 低 | 純正外径に近く、メーター誤差のリスクが少ない。荷重不足にのみ注意。 |
| 14インチ | 中 | 見た目と実用性のベストバランス。ワゴンサイズ流用時の荷重指数が鍵。 |
| 15インチ | 高 | 扁平率が下がり荷重不足になりやすい。XL規格の採用とインセットの厳選が必須。 |
調査データによると、最も推奨されるのは14インチへのインチアップです。エブリイワゴンの純正サイズを流用しやすく、適切なタイヤを選べば「はみ出し」や「干渉」を避けつつ、迫力ある足元を演出できるからです。
ただし、どのインチ数を選ぶにしても、「荷重・外径・突出」の3基準をすべてクリアしていることが絶対条件となります。
エブリイバンのインチアップで車検に落ちる5つの原因と合格条件

エブリイバンがインチアップで不合格となる原因は、単純なサイズ間違いだけではありません。検査官が「審査事務規程」に基づいてチェックする項目は多岐にわたります。
この章では、車検をパスするために必ず押さえておくべき5つの判定基準を詳しく見ていきましょう。
- 【原因1】ロードインデックス(荷重指数)不足|軸重÷2をクリアしているか
- 【原因2】タイヤ外径の過度な変化|速度計の基準式で許容範囲を確認
- 【原因3】タイヤ・ホイールのはみ出し|4ナンバーは原則はみ出しNG(安全側に数mm余裕を持つ)
- 【原因4】足回りへの干渉|フルステア時や積載時のクリアランス
- 【原因5】ホイールの強度不足と形状|JWLマークとナット座面
これら5つの項目について、具体的な数値や計算方法を交えて順番に詳しく見ていきましょう。
【原因1】ロードインデックス(荷重指数)不足|軸重÷2をクリアしているか
エブリイバンのような軽貨物車において、最も重要かつ見落としやすいのがロードインデックス(荷重指数)です。
タイヤ1本が耐えられる重さが、実際に車1本分にかかる重さを上回っている必要があります。
タイヤ1本が耐えられる重さが、実際にかかる負荷(軸重の半分)以上であることが合格の条件です。
- 車検証の「軸重」を2で割った数値 ⇒ タイヤ1本にかかる実際の重さ
- タイヤのロードインデックス(LI値) ⇒ タイヤが耐えられる重さ
車検証の「軸重」を2で割った数値よりも、タイヤの負荷能力(LI値に対応する重さ)が大きければ合格です。エブリイバンの場合、特に荷物を積んだ際の後輪に大きな荷重がかかります。
例えば、後輪の最大荷重が775kgの車両であれば、タイヤ1本あたり387.5kg以上の負荷能力が必要です。
- LI 75 ⇒ 387kg(重量グレードでは不足の恐れ)
- LI 76 ⇒ 400kg(多くのグレードで適合)
- LI 77 ⇒ 412kg(安定的な適合ライン)
- LI 80 ⇒ 450kg(純正同等の余裕)
一般的なワゴン用の165/60R14などはLIが「75」であることが多いため、重量のあるターボ車やフル積載を想定した車検では「わずかに足りない」と判定されるケースがあるのです。
車男爵
【原因2】タイヤ外径の過度な変化|速度計の基準式で許容範囲を確認
タイヤの外周サイズ(外径)が純正から大きく変わると、スピードメーターの表示と実際の速度にズレが生じます。
現在の車検基準(平成19年以降の車両)では、スピードメーターの表示に対して、計測器による実速度が以下の範囲内に収まっている必要があります。
メーターの針が40km/hを指しているときに、実際の速度が以下の範囲内であれば車検に通ります。
- 合格となる実速度 ⇒ 30.9km/h 以上、42.55km/h 以下
実際の速度がメーターの表示より「少し遅い」分には幅広く認められますが、「表示より速い」場合は厳しく制限されています。タイヤ外径を大きくしすぎると、表示よりも実際の速度が速くなりすぎてしまい、不合格となるリスクが高まります。
購入を検討しているタイヤの、「タイヤ外径」や「スピードメーター誤差」は以下のリンクからチェック可能です。
車男爵
参考
審査事務規程 第7章 速度計等独立行政法人自動車技術総合機構
【原因3】タイヤ・ホイールのはみ出し|4ナンバーは原則はみ出しNG(安全側に数mm余裕を持つ)
2017年の保安基準改正により、タイヤのゴム部分がフェンダーから「10mm未満」であれば、はみ出しを認めないという緩和措置が取られました。
しかし、ここで注意が必要なのは、この緩和措置は「専ら乗用の自動車(5ナンバー等)」に限定されており、貨物車(4ナンバー)は対象外であるという点です。
- タイヤのゴム部分であっても、フェンダーから突出してはならない
- ホイールのリムやディスク面が突出するのは当然アウト
- ホワイトレターの文字の厚みも突出判定に含まれる可能性がある
エブリイバンはあくまで貨物車であるため、原則として「はみ出しゼロ」を維持しなければなりません。検査官によっては非常に厳密にチェックするため、安全を考えてフェンダー内に数mmの余裕を持たせたホイール選びが重要です。
【原因4】足回りへの干渉|フルステア時や積載時のクリアランス
タイヤが車体に接触することは、安全上の観点から固く禁じられています。特にインチアップでタイヤ幅を広げたり、外径を大きくしたりした際には以下の場面で干渉しやすくなります。
- ハンドルを左右いっぱいに切った時(フルステア時)
- 重い荷物を積んでサスペンションが沈み込んだ時
- 大きな段差を通過して足回りが大きくストロークした時
フロント側は特に余裕が少なく、ハンドルを切った際にフェンダー内のインナーカバーやフレームに接触することがあります。また、最大積載時にはリヤタイヤがフェンダーアーチの爪に当たるリスクもあります。
万が一、走行中に干渉が発生するとタイヤのサイドウォールを傷付け、バーストを招く恐れがあるため非常に危険です。
【原因5】ホイールの強度不足と形状|JWLマークとナット座面
最後に、ホイール自体の規格と取り付け方法も車検の重要項目です。
かつて貨物車には「JWL-T」刻印のホイールが必須とされていましたが、2014年の規制緩和により、エブリイバンのような車両総重量3.5t以下・最大積載量500kg以下の車両は、乗用車用の「JWL」マークがあれば車検に適合するようになりました。
- JWLまたはJWL-Tの刻印があること(強度証明)
- ナットの座面形状(テーパー座、球面座、平面座)がホイールと一致していること
- ナットが十分な深さまで締め付けられていること
注意したいのが、スズキ純正のアルミホイール(球面座など)から社外ホイールへ交換する際です。座面形状が異なるナットをそのまま使用すると、接地面が不足して緩みや脱落の原因となり、保安基準上の「不適切な取り付け」と見なされます。
車男爵
【13インチ】実用性と低コストで車検対応だた注意も必要

13インチへのインチアップは、純正12インチの「乗り心地の硬さ」や「見た目の物足りなさ」を改善しつつ、タイヤの購入コストを低く抑えられる非常に堅実な選択肢です。
この章では、13インチ化で失敗しないための推奨サイズと、特定のグレードで注意すべきポイントについて解説します。
- 推奨サイズ|165/65R13(LI77以上)は代表的に通しやすい候補
- 155/70R13の落とし穴|一部グレードでの荷重指数不足
以下より、詳しく解説します。
推奨サイズ|165/65R13(LI77以上)は代表的に通しやすい候補
13インチ化において、車検の適合性が最も高いとされるのが165/65R13というサイズです。
このサイズが選ばれる最大の理由は、純正タイヤ(145/80R12 ⇒ 外径約537mm)とのサイズ差が非常に小さいことにあります。
- 外径の誤差が少ない ⇒ 純正比で約+7mm(約1.3%増)に留まり、スピードメーターの表示速度と実速度のズレが極めて小さい
- 荷重指数(LI)の確保 ⇒ 多くの製品が「LI 77(負荷能力412kg)」を備えており、エブリイバンの最大軸重を十分にカバーできる
165/65R13であれば、40km/h走行時の実速度も約40.5km/h程度と計算され、保安基準の範囲内に余裕を持って収まります。構造変更などの複雑な手続きなしで、そのまま車検をパスできる可能性が極めて高いサイズです。
また、このサイズはタイヤの選択肢が広く、静粛性の高いエコタイヤや直進安定性に優れたミニバン専用タイヤなどを選べるメリットもあります。
車男爵
155/70R13の落とし穴|一部グレードでの荷重指数不足
165/65R13と並んで検討されることが多い155/70R13ですが、こちらには車検不適合となる意外な「落とし穴」が存在します。
外径は約547mm(純正比+10mm)でメーター誤差の面では優秀なのですが、問題はタイヤの強度を示すロードインデックス(LI)にあります。
- 荷重指数が低い傾向 ⇒ 多くの市販タイヤが「LI 75(387kg)」の設定となっている
- 重量グレードでの不足 ⇒ JOINターボや4WD・AT車など、車両重量が重いグレードでは後輪の耐荷重をクリアできない恐れがある
先ほど「1. ロードインデックス(荷重指数)不足」のセクションで解説した通り、後輪の最大荷重が775kgを超える個体では、LI 75(387kg × 2本 = 774kg)では厳密には1kg足りないと判定されるリスクがあります。
車男爵
【14インチ】ドレスアップと車検対応を両立したサイズ

14インチは、エブリイワゴンの純正採用サイズであることから、バンオーナーにとっても最も親しみやすく、ドレスアップ効果と実用性のバランスが最も優れているサイズです。
しかし、ワゴン(5ナンバー)とバン(4ナンバー)では求められるタイヤの強度が異なるため、流用には細心の注意が必要です。
- 推奨サイズ|165/60R14はワゴン流用の代表例だが、バンはLI76以上(できればLI77以上)を目安に
- 商用車用(C規格・LT規格)14インチタイヤの選択肢
以下より、詳しく解説します。
推奨サイズ|165/60R14はワゴン流用の代表例だが、バンはLI76以上(できればLI77以上)を目安に
エブリイワゴン純正サイズの165/60R14は、外径約553mm(純正比+16mm)でメーター誤差も許容範囲内に収まるため、定番中の定番とされるサイズです。
ただし、一般的なワゴン用タイヤをそのまま選ぶと、車検で落とされる危険性が高まります。
- ワゴン用タイヤのLIは75が多い ⇒ バンの最大積載時の荷重を支えるには、ボーダーライン上にある
- 銘柄による荷重指数の違い ⇒ 通常のタイヤはLI 75だが、一部のハイト系ワゴン専用タイヤや強化タイヤには「LI 77」が存在する
バンの車検を確実にパスするためには、「LI 76」以上、できれば「LI 77(412kg)」のタイヤを選択することが推奨されます。LI 77であれば、エブリイバンのほぼすべてのグレードで十分な安全マージンを確保できるからです。
ワゴン用のホイールセットを中古で購入してそのまま装着しようとする場合は、必ずタイヤ側面のLI値を確認するようにしましょう。
商用車用(C規格・LT規格)14インチタイヤの選択肢
「荷重不足の不安を完全に解消したい」という方には、近年増えている14インチの商用規格(LT規格)タイヤという選択肢があります。
これらは軽トラや軽バンのインチアップを明確にターゲットとして開発されたタイヤで、荷重面でのメリットが非常に大きいです。
- 代表サイズ ⇒ 155/65R14 85/83N LT
- 圧倒的な荷重指数 ⇒ LI 85(負荷能力515kg)を誇り、純正のLI 80を上回る強度を持つ
- 車検対応の安心感 ⇒ 貨物用タイヤ(LT規格)であるため、荷重を理由に不合格になることはまずない
外径も約557mmと適切で、フェンダー内への干渉も少ないのが特徴です。また、ヨコハマタイヤの「PARADA PA03」のように、LT規格でありながらホワイトレターを採用したスタイリッシュな製品もあり、「車検対応のホワイトレター」として定番化しています。
ただし、ホワイトレターのゴムの厚みが「はみ出し」と判定されるリスクがわずかにあるため、ホイールのインセット選びには注意が必要です。
車男爵
参考
未使用状態のタイヤの保管期間と性能低下についてTireNavigator
【15インチ】見た目重視の限界サイズだが要注意|車検をパスする条件とは?

15インチへのインチアップは、エブリイバンの車体構造において実質的な「限界サイズ」への挑戦です。タイヤの厚み(扁平率)が極端に薄くなるため、荷重指数の確保とフェンダー内のクリアランス管理が非常にシビアになります。
この章では、15インチで車検をパスするための必須条件について解説します。主に以下のポイントから解説していきます。
- 165/55R15はXL規格が候補になりやすい(ただし必要LI/負荷能力を満たすことが必須)
- インセット選びの命運|5Jか5.5Jか?はみ出しの境界線
以下より、詳しく解説します。
165/55R15はXL規格が候補になりやすい(ただし必要LI/負荷能力を満たすことが必須)
15インチ化で最もポピュラーなサイズである165/55R15は、純正外径(約537mm)に対して約562mm(約+25mm)と、外径が大幅に大きくなります。
これにより、スピードメーター誤差が上限ギリギリになるだけでなく、タイヤの強度が不足しやすくなるという大きな課題があります。
- スピードメーターの限界 ⇒ 表示40km/hに対し実速は約41.8km/hに達し、保安基準の上限(42.55km/h)に肉薄する
- 荷重指数の不足 ⇒ 通常のタイヤ(LI 75)では、エブリイバンの多くのグレードで負荷能力が足りなくなる
この問題を解決する唯一の手段が、タイヤ内部を強化したエクストラロード(XL)規格の採用です。XL規格のタイヤ(LI 79など)を選び、指定された高い空気圧(例 ⇒ 290kPa)で管理することで、初めて商用車に必要な負荷能力を稼ぐことが可能となります。
先ほど「【原因1】ロードインデックス(荷重指数)不足|軸重÷2をクリアしているか」で解説した通り、荷重計算をパスできないタイヤは、どんなにかっこよくても車検には通りません。
車男爵
インセット選びの命運|5Jか5.5Jか?はみ出しの境界線
15インチのホイール選びでは、デザイン性よりも先に「リム幅(J数)」と「インセット(オフセット)」を厳密に見極める必要があります。エブリイバンのフェンダーは非常にタイトだからです。
| リム幅 | インセット | 判定(フロント) | 車検適合期待値 |
| 5.0J | +45 | フェンダー内 | ◎ |
| 5.5J | +50 | フェンダー内 | ○ |
| 5.5J | +45 | 1~3mm突出 | × |
15インチホイールの幅は、フェンダー内に収めるためには5.0Jが推奨されます。デザイン性に優れる5.5Jを選択した場合、インセット+45であっても、個体差によってはタイヤのサイドウォールがフェンダーより外に出てしまうリスクが非常に高まります。
「【原因3】タイヤ・ホイールのはみ出し」で述べた通り、4ナンバー貨物車は1mmのはみ出しも許容されないため、5.5Jは事実上の「車検非対応サイズ」と見なされるケースが多いのが現実です。
知らなきゃ損!軽バン車検で揉めやすい論点整理(ホイール刻印の緩和/タイヤは荷重基準が本体)

軽貨物車のインチアップ車検では、旧来の慣習と現行の法規制が混同され、現場で議論が生じることが少なくありません。
ここでは、正しい法的根拠を持って検査官やディーラーと向き合うための知識を整理します。
- 最大積載量500kg以下でも結論は同じ|LT縛りではなく荷重(LI/負荷能力)で判定
- ホワイトレターやマッドタイヤ(M/T)の車検適合と注意点
以下より、詳しく解説します。
最大積載量500kg以下でも結論は同じ|LT縛りではなく荷重(LI/負荷能力)で判定
最も多いトラブルが、ディーラーなどで言われる「LT(ライトトラック用)タイヤでないから車検不可」という断り文句です。
しかし、現行の保安基準において、判定の本体は「タイヤの種類」ではなく、あくまで「軸重に対する負荷能力(LI)」が足りているかどうかにあります。
- LT規格である必要はない ⇒ 乗用タイヤであっても、荷重計算をクリアしていれば法的には車検に適合する
- 事業者の判断は別 ⇒ ディーラー等が「安全マージンの確保」という社内規定でLT以外を断ることは自由だが、法的な「不合格」とは意味が異なる
エブリイバンの最大積載量は350kg(500kg以下)ですので、2014年の規制緩和以降、荷重さえ満たせば乗用タイヤやJWL刻印のみのホイールでも車検を通すことは十分に可能です。
もしディーラーで断られた場合は、荷重指数の計算値を示して相談するか、カスタム車両の扱いに慣れた認証工場や、自身での陸運局持ち込み検査を検討してみましょう。
ホワイトレターやマッドタイヤ(M/T)の車検適合と注意点
近年人気のオープンカントリーR/Tなどのマッド系タイヤは、ワイルドな外観が魅力ですが、車検では細心の注意が必要です。
これらのタイヤは特殊な構造やデザインを採用しているため、標準的なタイヤよりも判定が厳しくなるポイントが2つあります。
- はみ出し判定 ⇒ ブロックパターンやホワイトレターのゴムの盛り上がりも「タイヤの一部」とみなされるため、フェンダーからはみ出しやすい
- スピードメーター検査 ⇒ M/Tタイヤは同じサイズ表記でも実外径が大きく設計されていることが多く、実速度が速く出すぎて不合格になるリスクがある
特に「ETRTO規格」を採用している海外製タイヤなどは、空気圧を高めに設定することで荷重を稼ぐ必要があります。外径が大きくなることによる「上振れ」の誤差を、先ほど「【原因2】タイヤ外径の過度な変化|速度計の基準式で許容範囲を確認」で解説した基準式に照らして、事前に確認しておくことが必須です。
車男爵
エブリイバンの13/14/15インチの車検対応に関するよくある質問(FAQ)

エブリイバンのインチアップを検討する際、多くのユーザーが直面する疑問や、現場でのトラブルへの対処法をまとめました。
このセクションでは、以下の3つの代表的な質問に回答します。
- Q. ディーラーで「LTタイヤじゃないから車検不可」と言われたら?
- Q. ホイールに「JWL」マークしかないけど大丈夫?
- Q. 165/60R14だとメーターの誤差はどれくらい出ますか?
以下より、各項目について詳しく見ていき込みます。
Q. ディーラーで「LTタイヤじゃないから車検不可」と言われたら?
これは法律上の問題ではなく、多くの場合はディーラー各社の「社内安全基準」によるものです。
「最大積載量500kg以下でも結論は同じ|LT縛りではなく荷重(LI/負荷能力)で判定」で詳しく解説した通り、法的には荷重指数(LI)さえ満たしていれば、乗用タイヤでも車検に適合します。
- 荷重指数のスペック表を見せる ⇒ 装着タイヤのLI値が軸重をカバーしていることを理論的に説明する
- 別の業者に相談する ⇒ カスタム車両の扱いに慣れた民間車検工場や、タイヤ専門店に相談してみる
- ユーザー車検を利用する ⇒ 陸運局の持ち込み検査であれば、法規に基づいた公平な判定が受けられる
ディーラーは万が一のトラブルの際の責任を考慮し、最も保守的な判断を下す傾向があります。法的な「白黒」とは別に、その工場での「作業拒否」はあり得ることとして理解しておく必要があります。
Q. ホイールに「JWL」マークしかないけど大丈夫?
エブリイバンの場合、JWLマークのみでも基本的には問題ありません。
2014年10月の「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」の改正により、軽貨物車を含む小型貨物車におけるホイール規格の運用が緩和されました。
- 改正前 ⇒ 貨物車には必ず「JWL-T」が必要だった
- 改正後 ⇒ 車両総重量3.5t以下、最大積載量500kg以下の車両(エブリイバン全車が該当)は、「JWL」のみで車検に適合する
したがって、「JWL-Tがないから」という理由だけで不合格になることはありません。ただし、検査官によっては念のため刻印の確認を求めることがあるため、JWLマークがスポークの裏側などにある場合は、事前に場所を把握しておくと安心です。
Q. 165/60R14だとメーターの誤差はどれくらい出ますか?
定番サイズの165/60R14を装着した場合、純正の145/80R12(外周 約536.8mm)に対して、外径は約3.13%(約16.8mm)大きくなります。
具体的なメーターの誤差は以下の通りです。
- メーター表示 40km/h ⇒ 実際の速度 約41.25km/h
- 合格範囲 ⇒ 30.9km/h ~ 42.55km/h
「【原因2】タイヤ外径の過度な変化|速度計の基準式で許容範囲を確認」で示した合格範囲内には収まりますが、指示速度よりも実速度が速くなる方向に寄るため、かなり上限に近い数値となります。
もし車両個体のもともとの誤差が少ない(メーターが正確すぎる)場合、上限の42.55km/hを超えてしまう可能性もゼロではありません。車検前にはGPSなどで実測し、ズレを把握しておくことが重要です。
まとめ

エブリイバンのインチアップを成功させるための鍵は、単に着飾るだけでなく、「貨物車としての基準を数値でクリアすること」にあります。
今回の記事の内容を、最後におさらいしましょう。
- 荷重指数(LI)を厳守 ⇒ 車検証の「後軸重」を半分にした数値を上回るLI値を持つタイヤを選ぶ。LI 77以上が最も安心なラインです。
- 外径変更の限界を知る ⇒ 15インチやM/Tタイヤなど、外径が大きくなるほどメーター誤差は「実速が速くなる」方向に寄るため、精密なチェックが必要です。
- 4ナンバーの突出基準は厳しい ⇒ 乗用車の「10mm緩和」は適用されません。フェンダー内に確実に収める「インセット選び」が命運を分けます。
- ホイールのJWL規格 ⇒ 最大積載量500kg以下のエブリイバンは、乗用車用のJWL刻印があれば車検適合となります。
軽貨物車という特性上、インチアップにはいくつかの制約がありますが、正しい知識を持って選定すれば、13~15インチでの合法的なドレスアップは十分に可能です。
まずは自分の車の「軸重」を確認し、この記事で紹介した推奨サイズを参考に、安全でスタイリッシュなエブリイライフを楽しんでください!
車男爵



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