「国産スタッドレスが欲しいけれど、ブリザック(VRX3)は予算オーバー…」
「ダンロップとグッドイヤーは同じ工場で作っているから中身も一緒という噂を聞いたけれど、本当なら安いグッドイヤーで十分?」
冬用タイヤ選びで、このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
特に、そこまで雪が降らない地域に住んでいる場合、最高級の性能よりも「そこそこの安心感」と「コストパフォーマンス」のバランスが重要になります。
結論から言えば、現在のダンロップ(WINTER MAXX 03)とグッドイヤー(ICE NAVI 8)は、明確に「別物」であり、それぞれ得意とするシーンが異なります。
この記事では、最新モデルの性能差や寿命の違い、そして「中身は同じ」という噂の真実までを徹底検証します。あなたの走行環境に最適なタイヤを選ぶための判断材料として、ぜひ参考にしてください。
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結論|スタッドレスはダンロップか?グッドイヤーか?

「結局どっちを買えばいいの?」という疑問に対し、最も重要な判断基準は「あなたの住む地域の過酷さ」と「経済性への感度」の2点です。
両社の最新モデルである「ダンロップ WINTER MAXX 03(以下WM03)」と「グッドイヤー ICE NAVI 8(以下アイスナビ8)」は、開発の方向性が明確に異なります。
- 【ダンロップ WM03】が向いている人
- 【グッドイヤー アイスナビ8】が向いている人
以下より、詳しく解説します。
【ダンロップ WM03】が向いている人
ダンロップのフラッグシップモデル「WM03」が向いているのは、何よりも「氷上ブレーキ性能(瞬間的な密着力)」を最優先したい層です。
具体的には、以下の条件に当てはまる方に強く推奨されます。
- 北海道・東北・北陸などの極寒冷地や豪雪地帯に住んでいる
- 日中の融雪と夜間の再凍結を繰り返すブラックアイスバーンを走る機会が多い
- 自宅周辺に急な坂道や、止まれないと危険な交差点がある
- 「滑るかもしれない」という恐怖心を少しでも減らしたい安全マージン最大化志向の方
WM03の最大の特徴は、開発思想の根幹に「氷上性能の極大化」がある点です。
住友ゴム工業のニュースリリースでも示されている通り、独自技術の「ナノ凹凸ゴム」が採用されています。これはタイヤ表面の微細な凹凸が、氷の上に浮いた水膜を瞬時に除去し、路面に食い込むことで強力なブレーキ力を発揮する技術です。
失敗が許されない凍結路面での「止まる」性能を求めるなら、WM03が最適解となります。
参考
氷上ブレーキ性能22%アップのスタッドレスタイヤ DUNLOP「WINTER MAXX 03」新発売住友ゴム工業
車男爵
【グッドイヤー アイスナビ8】が向いている人
一方で、グッドイヤーの最新モデル「アイスナビ8」が向いているのは、「冬道の総合性能とコストパフォーマンス(寿命・価格)」のバランスを重視したい層です。
日本の冬道環境の多様化に対応した「トータルバランス型」であり、以下のようなユーザーに適しています。
- 関東・東海・関西などの非降雪地帯や都市部に住んでいる
- 冬の間も、乾いたアスファルト(ドライ路面)を走る時間が圧倒的に長い
- スタッドレス特有の「ふらつき」や「ロードノイズ」が苦手
- 性能も大事だが、価格の安さや長く使える経済性も重視したい実利重視志向の方
グッドイヤーは、スタッドレスタイヤを使用する期間の多くが実際にはドライやウェット路面であることに着目しています。
メーカーのスペシャルコンテンツでも強調されている通り、シリーズ初の「左右非対称パターン」を採用することで、乾燥路面での操縦安定性や静粛性を高めつつ、氷上性能も従来比で向上させています。
「雪はたまに降る程度」「高速道路を使ってスキーに行く」といった使い方であれば、普段の乗り心地と寿命に優れるアイスナビ8が合理的な選択です。
参考
ICE NAVI 8(アイスナビ エイト)日本グッドイヤー
【スタッドレス徹底比較】ダンロップ WM03 vs グッドイヤー アイスナビ8 の違い

ここからは、両社の最新モデルを5つの視点で徹底比較し、それぞれの設計思想の違いを浮き彫りにしていきます。
※数値や評価は、各社が公表する「自社従来品比」等のデータに基づく傾向であることを前提としています。
- 【比較1】氷上ブレーキ性能|アプローチの違い
- 【比較2】寿命・持ちの良さ|ロングライフのグッドイヤー
- 【比較3】ドライ性能と静粛性|夏タイヤに近い感覚は?
- 【比較4】実勢価格の差|同条件で比べる重要性
- 【比較5】製造元の真実|「同じ工場=同じ中身」とは限らない
以下より、詳細をお伝えします。
【比較1】氷上ブレーキ性能|アプローチの違い
氷の上でタイヤが滑る原因は、氷とタイヤの間にできる「水膜」です。この水膜をどう処理して止めるか、両社のアプローチは対照的です。
- ダンロップ WM03 ⇒ 「ナノ凹凸ゴム」による物理的な密着で止める設計
- グッドイヤー アイスナビ8 ⇒ コンパウンドとパターン(溝)の改良で総合的に止める設計
ダンロップのWM03は、「表面形状による物理的アプローチ」を採用しています。
ゴムの表面にある無数の微細な凹凸が、瞬時に水膜を除去して氷に密着します。この「瞬間密着」こそが、WM03が高い氷上ブレーキ性能を発揮する理由であり、住友ゴム工業のリリースでも「氷上ブレーキ性能22%アップ(従来品WM02比)」と大きく謳われています。
一方、グッドイヤーのアイスナビ8は、「化学・構造的アプローチ」をとっています。
新開発のコンパウンドでゴムの柔軟性を高めつつ、左右非対称パターンで接地面積を拡大しています。従来品(アイスナビ7)比で氷上ブレーキ性能を8%向上させていますが、純粋な「氷上特化の技術」としては、表面改質技術を持つWM03の評価が高い傾向にあります。
参考
氷上ブレーキ性能22%アップのスタッドレスタイヤ DUNLOP「WINTER MAXX 03」新発売住友ゴム工業
【比較2】寿命・持ちの良さ|ロングライフのグッドイヤー
スタッドレスタイヤの寿命には、「摩耗(溝が減る)」と「経年劣化(ゴムが硬くなる)」の2つの側面があります。
それぞれの得意分野は以下の通りです。
- 摩耗に強い(減りにくい) ⇒ グッドイヤー アイスナビ8
- 硬化に強い(性能維持) ⇒ ダンロップ WM03
グッドイヤーは伝統的に耐摩耗性(減りにくさ)を重視した設計が得意です。
アイスナビ8では、均一な接地圧分布を実現する形状を採用し、偏摩耗を抑制しつつ耐摩耗性能を従来品比で3%向上させています。
車男爵
一方、ダンロップのWM03は、ゴムが摩耗しても新しい凹凸が出てくる仕組みを持っており、「時間が経っても効きが長持ちする(性能維持)」点に優位性があります。
走行距離が多くて「溝が減る」のが心配ならグッドイヤー、走行距離は少ないけれど「年数による劣化」が心配ならダンロップ、という選び方が一つの目安になります。
参考
グッドイヤー ICE NAVI 8 195/65R15 91Qhttps://www.google.com/search?q=%E4%BE%A1%E6%A0%BC.com
【比較3】ドライ性能と静粛性|夏タイヤに近い感覚は?
非降雪地域での使用において、乾いた路面(ドライ)での走りやすさと静かさは非常に重要です。
この点においては、グッドイヤーのアイスナビ8が一歩リードしていると言えます。
- 左右非対称パターン ⇒ OUT側の剛性を高め、コーナリング時のふらつきを抑制
- ノイズ低減 ⇒ パターンノイズを従来比31%低減(騒音エネルギー低減率)
アイスナビ8の最大の特徴である「左右非対称パターン」は、タイヤの外側に大きなブロックを配置することで剛性を高めています。これにより、スタッドレス特有の「柔らかすぎてふらつく感覚」を大幅に低減し、夏タイヤに近いしっかりとしたハンドリングを実現しています。
また、ピッチ配列の最適化により、タイヤが回転する際の騒音(パターンノイズ)を大幅に抑え込んでいるため、高速道路での移動も快適です。
ダンロップのWM03も静粛性は向上していますが、設計の主眼はあくまで「氷上での密着」にあります。そのため、乾燥路面でのキビキビとした走りや静けさを求めるなら、アイスナビ8に分があります。
参考
グッドイヤーの「ICE NAVI 8(アイスナビ エイト)」は、雪道もドライ路も高レベル!Motor-Fan
【比較4】実勢価格の差|同条件で比べる重要性
タイヤ選びの決定打となりやすい「価格」については、明確な市場傾向があります。
一般的に、グッドイヤー(アイスナビ8)の方が、ダンロップ(WM03)よりも実勢価格が安く設定されるケースが多いです。
- ダンロップ WM03 ⇒ 国内トップブランドに次ぐプレミアム価格帯
- グッドイヤー アイスナビ8 ⇒ コストパフォーマンスを重視した戦略的価格帯
グッドイヤーは「アフォーダブル(購入しやすい)なプレミアムブランド」という立ち位置でシェアを拡大しており、ユーザーの口コミでも「工賃込みでこの価格なら納得」「安かったので決めた」という声が多く見られます。
ただし、販売店や時期、在庫状況によっては価格差が縮まったり、逆転したりすることもあります。
比較検討する際は、タイヤ本体価格だけでなく、「工賃・廃棄料・バルブ交換代」まですべて含んだ総額で、かつ同じサイズ・同じ条件で見積もりを取ることが重要です。
【比較5】製造元の真実|「同じ工場=同じ中身」とは限らない
ネット上や一部の店舗で耳にする「ダンロップとグッドイヤーは同じ工場で作っているから、中身も同じ」という噂。
結論から言えば、これは現在の状況においては誤りであり、両者は明確に異なる製品です。
- 過去の事実 ⇒ 1999年から2015年まで、住友ゴムと米国グッドイヤーは提携関係にあった
- 現在の事実 ⇒ 2015年に提携は解消済み。現在は独自に開発・販売を行っている
かつては提携関係にあり、技術や製造ラインを共有していた時期もありました。しかし、2015年の提携解消以降、両社は完全に別の道を歩んでいます。
仮に、製造委託などで同じ工場のラインを使用することがあったとしても、投入される「設計図(トレッドパターン)」や「材料(コンパウンド)」は各社独自のものです。
特にダンロップの「ナノ凹凸ゴム」は住友ゴム独自の特許技術であり、グッドイヤー製品には使用されていません。
車男爵
参考
第10回 グッドイヤー社とのアライアンス解消住友ゴム工業
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車種別|あなたの乗り方に合うスタッドレスはどっち?

タイヤ選びで失敗しないコツは、自分の車の特性(重さ・用途)に合わせて選ぶことです。
ここからは、車種カテゴリーごとに「ダンロップ WM03」と「グッドイヤー アイスナビ8」のどちらを選ぶべきか、具体的な理由とともに提案します。
- 軽自動車|車重が軽いからこそ密着重視で「ダンロップ WM03」
- コンパクトカー|街乗りメインのコスパ重視なら「グッドイヤー アイスナビ8」
- セダン|静粛性と高速安定性で選ぶなら「グッドイヤー アイスナビ8」
- ミニバン|ふらつきと偏摩耗を抑える高剛性な「グッドイヤー アイスナビ8」
- SUV・4WD|重量級ボディを氷上で止める制動力なら「ダンロップ SJ8+」
以下より、詳しく解説します。
軽自動車|車重が軽いからこそ密着重視で「ダンロップ WM03」
軽自動車ユーザーに強くおすすめしたいのは、ダンロップのWM03です。
その理由は、軽自動車特有の「軽さ」にあります。
- 車重が軽いため、路面への押し付け圧(接地圧)が弱い
- タイヤが氷の上を滑りやすく、発進時の空転やABS作動が起きやすい
車重が軽い軽自動車は、自重でタイヤを氷に押し付けて摩擦を稼ぐことが苦手です。そのため、接地圧に頼らず、タイヤ表面の物理的な力で氷を捉える性能が不可欠になります。
WM03の「ナノ凹凸ゴム」は、ゴム表面の微細な凹凸が物理的に氷に食い込むため、軽い車体でも確実なグリップ力を発揮します。
生活道路の交差点や一時停止など、低速域でもヒヤッとする場面が多い軽自動車こそ、この「密着力」が安心感につながります。
コンパクトカー|街乗りメインのコスパ重視なら「グッドイヤー アイスナビ8」
通勤や買い物など、都市部での街乗りがメインとなるコンパクトカーには、グッドイヤーのアイスナビ8が最適です。
- 除雪された道路やドライ路面を走る頻度が高い
- ストップ&ゴーや据え切りによるタイヤ摩耗を抑えたい
市街地走行では、頻繁な発進停止やハンドル操作によりタイヤが摩耗しやすい環境にあります。
耐摩耗性を向上させたアイスナビ8であれば、ドライ路面を走っても溝が減りにくく、長く使えるため経済的です。また、コンパクトカー特有の軽快なハンドリングを損なわない剛性感も魅力です。
ただし、自宅周辺に急な坂道が多いエリア(神戸や長崎、北陸の丘陵地など)にお住まいの場合は、登坂時のトラクション不足を防ぐために、制動力重視でWM03を選ぶことも検討してください。
セダン|静粛性と高速安定性で選ぶなら「グッドイヤー アイスナビ8」
セダン本来の快適性を損ないたくないなら、グッドイヤーのアイスナビ8が推奨されます。
セダンユーザーは「静粛性」や「乗り心地」、「高速道路での直進安定性」を重視する傾向があります。
- パターンノイズ低減 ⇒ 車内の静けさを維持できる
- 高剛性設計 ⇒ 高速巡航時のレーンチェンジでもふらつきにくい
アイスナビ8は従来品比でノイズエネルギーを31%低減しており、スタッドレス特有の「ゴーッ」というロードノイズを大幅に抑えています。
また、OUT側のブロック剛性が高いため、高速道路でも車体がヨレず、夏タイヤに近い感覚で安定した走行が可能です。
車男爵
ミニバン|ふらつきと偏摩耗を抑える高剛性な「グッドイヤー アイスナビ8」
家族での移動に欠かせないミニバンですが、タイヤにとっては過酷な条件が揃っています。
そんなミニバンに最適なのが、グッドイヤーのアイスナビ8です。
- 重心が高い ⇒ コーナリング時に車体が大きく傾き、ふらつきやすい
- 車重が重い ⇒ タイヤの外側に負担がかかり、偏摩耗(片減り)しやすい
- 横風の影響 ⇒ 高速道路などで風に煽られやすい
これらの課題に対し、アイスナビ8の「高剛性設計」が効果を発揮します。
左右非対称パターンによってタイヤ外側(OUT側)の剛性を強化しているため、カーブやレーンチェンジで車体が傾いた際もタイヤが踏ん張り、不快なふらつきを抑制します。これはドライバーの疲労軽減だけでなく、後部座席の家族の車酔い防止にもつながります。
さらに、接地圧を均一化するプロファイルにより、ミニバンの弱点である「片減り」を抑制し、タイヤを最後まで使い切れる経済性も大きなメリットです。
SUV・4WD|重量級ボディを氷上で止める制動力なら「ダンロップ SJ8+」
近年人気のSUVですが、冬道においては「重さ」が最大のリスクとなります。
推奨するのは、SUV専用に設計されたダンロップのWINTER MAXX SJ8+(エスジェイエイトプラス)です。
- 巨大な慣性エネルギー ⇒ 車重が重いため、一度滑り出すと止まりにくい
- 過信による事故 ⇒ 4WDで発進はスムーズでも、ブレーキ性能は2WDと同じ
「走り出す力」は強いSUVですが、「止まる力」は物理的に不利です。そのため、何よりも制動力を優先する必要があります。
SJ8+は、乗用車用のWM03と同じ「ナノ凹凸ゴム」を採用しており、重量級のボディを氷上で確実に止めるための強力な密着力を備えています。SUV専用パターンの高剛性とナノ凹凸ゴムの融合は、冬道走行における最大の保険となります。
車男爵
参考
氷上ブレーキ性能14%アップのSUV用スタッドレスタイヤDUNLOP「WINTER MAXX SJ8+」新発売住友ゴム工業
ダンロップのスタッドレス「WINTER MAXX 03」の技術特徴

ここからは、ダンロップ(住友ゴム)の最新技術が具体的にどのような仕組みで高性能を実現しているのか、深掘りして解説します。
WM03の核心は、ゴムを分子レベルで制御する技術にあります。
- 「ナノ凹凸(オウトツ)ゴム」のメカニズム
- 時間が経っても「効き」が続く理由
以下より、詳しく解説します。
「ナノ凹凸(オウトツ)ゴム」のメカニズム
通常のスタッドレスタイヤは、ゴムを柔らかくするためにオイルなどを配合していますが、WM03は「表面の形」に着目しています。
そのメカニズムは以下の通りです。
- 微細構造 ⇒ ゴム表面にナノメートル単位の無数の突起(凹凸)が存在
- 水膜除去 ⇒ 接地の瞬間、突起が氷表面の水膜を突き破って除去
- 瞬間密着 ⇒ 水膜がなくなった氷に対し、ゴムが隙間なく密着
タイヤが氷に触れた瞬間、表面の微細な凹凸が水膜を除去し、素早く氷に食い込みます。
この仕組みにより、ゴムの柔らかさだけに頼るのではなく、物理的な表面構造を利用して強力な摩擦力を生み出します。これがWM03の「氷上ブレーキ性能」の高さの秘密です。
参考
氷上ブレーキ性能22%アップのスタッドレスタイヤ DUNLOP「WINTER MAXX 03」新発売住友ゴム工業
時間が経っても「効き」が続く理由
スタッドレスタイヤの課題である「経年劣化」に対しても、ダンロップは独自のアプローチをとっています。
- 表面更新 ⇒ 摩耗することで新しい凹凸構造が現れ続ける
- 柔軟性維持 ⇒ ゴム自体が硬くなりにくい配合を採用
WM03のナノ凹凸ゴムは、走行によって表面が摩耗すると、その下から新しい凹凸層が現れるように設計されています。
つまり、タイヤが減ること自体が、新しいグリップ面を露出させるプロセスになっています。これにより、ゴムの柔軟性が維持されるだけでなく、氷を捉えるための「形」も維持され続けるため、時間が経っても効きが落ちにくいという特性を実現しています。
グッドイヤーのスタッドレス「ICE NAVI 8」の技術特徴

続いて、グッドイヤーの最新モデル「アイスナビ8」の技術的特徴を解説します。
グッドイヤーの開発思想は、あらゆる性能を高いレベルで調和させる「実用主義」に基づいています。
- 相反する「冬性能×ライフ性能」を高次元で両立(設計思想)
- 「左右非対称パターン」の効果
以下より、詳しく解説します。
相反する「冬性能×ライフ性能」を高次元で両立(設計思想)
スタッドレスタイヤにおいて、「氷上性能(柔らかさが必要)」と「ライフ性能(硬さが必要)」は、あちらを立てればこちらが立たずというトレッドオフの関係にあります。
アイスナビ8は、この難題を新開発のコンパウンドで解決しています。
- 極小分散シリカ ⇒ ゴムの柔軟性を高め、氷の凹凸への追従性を向上
- 結合強化 ⇒ ポリマーの結合を強め、路面での摩耗を抑制
シリカの分子結合を強化しつつ極小分散させることで、「氷にはしなやかに密着しつつ、アスファルトでは削れにくい」という特性を持たせています。
これにより、雪道での安心感と、ドライ路面でのロングライフという相反する性能の両立を実現しました。
「左右非対称パターン」の効果
アイスナビシリーズとして初めて採用された「左右非対称パターン」は、タイヤの役割を内側と外側で分担させる技術です。
- INSIDE(内側) ⇒ 細かい溝を配置し、氷雪路でのトラクションやブレーキを担当
- OUTSIDE(外側) ⇒ ブロックを大型化し、コーナリング時の剛性と踏ん張りを担当
タイヤの内側は雪や氷を掴むことに集中し、外側は車体を支えることに集中する設計です。
また、タイヤの断面形状(プロファイル)を最適化して接地圧を均一にすることで、偏摩耗を防ぎ、タイヤ全体の寿命を延ばす工夫も施されています。
なお、装着時はタイヤ側面に刻印された「OUTSIDE/INSIDE」の表示に従って取り付ける必要があります。
参考
ICE NAVI 8(アイスナビ エイト)日本グッドイヤー
【安さ重視スタッドレス】旧モデル対決!ダンロップ WM02 vs グッドイヤー アイスナビ7

最新技術にこだわらず、とにかくコストを抑えたい場合、市場に流通している「旧モデル(型落ち)」は非常に有力な選択肢です。
メーカーも廉価版として継続販売しているケースがあり、性能も十分に実用的です。
- 実用十分な性能を持つ「WINTER MAXX 02」
- 圧倒的な価格メリット「ICE NAVI 7」
以下より、詳しく解説します。
実用十分な性能を持つ「WINTER MAXX 02」
WM03の先代モデルである「WINTER MAXX 02(WM02)」は、現在でも十分に通用する性能を持っています。
最大の特徴は、「液状ファルネセンゴム」というバイオ由来の軟化剤を採用している点です。
- モチロンギュ ⇒ ゴムと結合しやすく抜けにくい軟化剤を採用
- 性能維持 ⇒ ゴムの柔軟性が長期間維持され、硬くなりにくい
この技術により、WM02は「効きの長持ち(ロングライフ)」に重点を置いたモデルとして評価されています。
最新のWM03ほどの「氷上での瞬間的な止まり」はありませんが、「とにかく長く履きたい」「交換サイクルを延ばしたい」というユーザーには、コストパフォーマンスの面で非常に優れた選択肢となります。
圧倒的な価格メリット「ICE NAVI 7」
グッドイヤーの「ICE NAVI 7(アイスナビ7)」は、最新モデル(アイスナビ8)の登場により実勢価格が下落しており、圧倒的なコストパフォーマンスを誇ります。
- 価格の安さ ⇒ 最新モデルに比べて大幅に安価に手に入りやすい
- バランスの良さ ⇒ 氷上性能とコーナリング性能のバランスが良い
アイスナビ7は左右対称パターンを採用しており、低温下での柔軟性に優れたコンパウンドを使用しています。
降雪頻度が低い地域のユーザーや、営業車、セカンドカーなど、「タイヤへの投資を最小限に抑えたいが、アジアンタイヤ等の格安輸入タイヤには不安がある」という方にとって、信頼性と価格のバランスが取れた最良の選択肢の一つです。
参考
ICE NAVI 7(アイスナビ セブン)日本グッドイヤー
ダンロップとグッドイヤーのスタッドレスでよくある質問(FAQ)

最後に、ダンロップとグッドイヤーのスタッドレスタイヤ選びで、ユーザーが抱きがちな疑問や不安について回答します。
- Q. グッドイヤーは滑るという口コミを見ましたが…?
- Q. 結局、長持ちするのはどっちですか?
- Q. なぜグッドイヤーの方が安いことが多いの?(安い=品質が低い?)
以下より、詳しく解説します。
Q. グッドイヤーは滑るという口コミを見ましたが…?
ネット上の「滑る」という口コミは、条件差が大きいため鵜呑みにせず分析する必要があります。
- 比較対象の違い ⇒ 北海道などの極寒冷地ユーザーが、氷上特化型(WM03やブリザック)と比較しているケース
- 旧モデルのイメージ ⇒ 過去のモデルの印象で語られているケース
- 路面状況 ⇒ ミラーバーン(鏡のように磨かれた氷)での評価
これらはあくまで特定の条件下での評価です。最新のアイスナビ8は日本の冬道専用に開発されており、通常の雪道や関東以西の凍結路であれば十分な性能を持っています。
ただし、ミラーバーンでの「絶対的な安心感」を何よりも優先するなら、氷上特化型のダンロップ(WM03)を選んだ方が無難です。逆に、ドライ路面やシャーベット雪が多いなら、グッドイヤーの排雪性能や剛性がメリットになります。
Q. 結局、長持ちするのはどっちですか?
「長持ち」の意味を2つに分けると、明確な答えが出ます。
- 距離を乗る人(溝の減り) ⇒ グッドイヤーが有利
- 年数を使いたい人(ゴムの硬化) ⇒ ダンロップが有利
グッドイヤー(アイスナビ8)は耐摩耗性を重視しており、アスファルトを走っても溝が減りにくい特性があります。
一方、ダンロップ(WM03/WM02)はゴムの柔軟性維持や表面更新技術により、年数が経過しても性能低下が緩やかです。
ご自身の年間走行距離に合わせて選ぶのが正解です。
Q. なぜグッドイヤーの方が安いことが多いの?(安い=品質が低い?)
価格差は品質の差ではなく、「市場戦略」と「コスト構造」の違いによるものです。
- 市場戦略 ⇒ 「購入しやすいプレミアムブランド」としてシェア拡大を狙っている
- 規模の経済 ⇒ 世界三大タイヤメーカーとしての生産規模を活かしている
前述の通り、ダンロップ(住友ゴム)とは提携解消後に独自開発を行っており、日本の厳しい規格をクリアした製品です。
したがって「安い=品質が低い」わけではありません。むしろ、価格に対しての性能(コストパフォーマンス)は非常に高いと言えます。
安く見える主因は、販売店ごとの在庫状況や工賃設定などの条件差も大きいため、必ず同条件(工賃込み総額)で比較することをおすすめします。
まとめ

ダンロップ(WM03)とグッドイヤー(アイスナビ8)の比較について解説しました。
両者は「同じ工場で作っているから中身も同じ」ではなく、現在は明確に異なる技術思想で作られた別物のタイヤです。
選び方の結論は以下の通りです。
- ダンロップ WM03 ⇒ 氷への恐怖心がある方、極寒冷地の方。「止まる」性能を最優先し、安全への投資を惜しまない人向け。
- グッドイヤー アイスナビ8 ⇒ 非降雪地帯の方、コスパ重視の方。ドライ路面の快適性と寿命のバランスを求め、賢く節約したい人向け。
どちらも日本の冬道を知り尽くしたメーカーの製品ですので、ご自身の走行環境に合ったモデルを選べば、冬のドライブを安全・快適に過ごすことができるでしょう。


