高齢者の乗り降りしやすい車を徹底比較!送迎・運転別おすすめ14車種

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高齢者のご家族の送迎や、シニアドライバー自身の車選びで乗り降りのしやすい車は最重要ポイントです。

足腰に負担がかかる高い段差、狭いドア開口部、深く沈み込むシートなど、車選びを間違えると日常の移動が苦痛になってしまいます

この記事では、高齢者が楽に乗り降りできる車の必須条件を整理し、送迎用と自分で運転する場合に分けて、具体的なおすすめ車種14台を徹底比較します。

車男爵

他にも、福祉車両や購入時に使える制度についても詳しく解説しているので合わせてご覧ください。

高齢者が乗り降りしやすい車の4つの必須条件

高齢者が車の乗り降りで苦労する原因は、主に足の上げ下げの負担と、頭をぶつけるリスクです。これらを解消するために確認すべき基本条件を整理します。

  • 【条件1】低床フロアと広いドア開口部
  • 【条件2】両側スライドドア(電動タイプなら尚良い)
  • 【条件3】適度なシート高さ(腰の高さに近い)
  • 【条件4】アシストグリップや補助ステップ

以下より、詳しく解説します。

【条件1】低床フロアと広いドア開口部

車への乗り込み時、最初に足を上げる高さ(ステップ高)は、高齢者の乗降性を大きく左右します。

国土交通省のノンステップバス基準では、床の高さ30cm以下が高齢者や障害者が乗降しやすい高さとされています。これを超えると、足の上げ幅が大きくなり転倒リスクが増加します。

理想的な低床設計の目安
  • ステップ高 ⇒ 330~390mm程度
  • フロアとの段差 ⇒ できるだけフラット
  • 開口部の高さ ⇒ 1,100mm以上
  • 開口部の幅 ⇒ 600mm以上

段差が小さく開口が広ければ、足腰への負担が減り頭をぶつけにくくなります。特に雨の日や荷物を持っているときは、この差が大きな違いとなって現れます。

【条件2】両側スライドドア(電動タイプなら尚良い)

高齢者にとってスライドドアは、通常のヒンジドアよりも格段に使いやすい装備です。

スライドドアのメリット
  • 狭い駐車場でも全開にできる
  • 隣の車にドアをぶつける心配がない
  • 風でドアが閉まる危険がない
  • 電動なら力を使わずに開閉可能

特に電動スライドドアは、ボタン操作やドアノブを軽く引くだけで自動開閉するため、握力が弱くなった高齢者でも安心です。介助する家族にとっても、両手がふさがっている状態で開閉できるのは大きな利点となります。

【条件3】適度なシート高さ(腰の高さに近い)

シートの高さは、地上高500mm前後が理想的です。これは一般的な成人の膝の高さに近く、立ち座りが自然な姿勢で行えます。

避けるべきシート高
  • 低すぎるシート(400mm以下)⇒ 立ち上がりに大きな力が必要
  • 高すぎるシート(600mm以上)⇒ よじ登る必要があり危険

スポーツカーのような低いシートは、座った状態から立ち上がるときに膝や腰に大きな負担がかかります。逆にSUVの一部車種のように高すぎても、乗り込む際に体を持ち上げる必要があり危険です。

【条件4】乗降用グリップや補助ステップ

体を支える取っ手(乗降用グリップ)は、安全な乗降に欠かせない装備です。

重要な補助装備
  • Aピラー(フロントガラス横の柱)の乗降用グリップ
  • Bピラー(前席と後席の間の柱)の乗降用グリップ
  • 電動で展開する補助ステップ
  • シートの回転・昇降機能(福祉車両)

これらは乗降時の体重負荷を前提に設計されており、体をしっかりと支えることができます。

また、SUVや一部のミニバンのようにフロアが高い車種では、メーカーオプションやディーラーオプションで補助ステップ(サイドステップ)が用意されている場合があります。これにより、高い一段をより低い二段に分割することができ、足腰への負担を大幅に軽減できます。

重要な安全上の注意

一般的にドアの上部についている「アシストグリップ」は乗降用グリップと違い、走行中に揺れで体が動かないように、着座した状態で体を支えるためのものです。乗降時に全体重をかけることは想定されておらず、万が一外れた場合に重大な事故につながる危険性があります。


参考
アシストグリップが外れて、転倒?!三菱自動車

自分で運転しない場合の乗り降りしやすい車(家族が高齢者を送迎するケース)

送迎する家族にとっても、同乗する高齢者にとっても「乗り降りが楽」であることが最優先です。ここでは車種別に具体的なスペックと特徴を比較していきます。

  • 軽自動車
  • コンパクトミニバン
  • 中型ミニバン

以下より、各カテゴリーの代表車種を詳しく見ていきます。

軽自動車(3車種)N-BOX・タント・スペーシア

軽自動車は取り回しが良く、維持費も抑えられるため、高齢者の送迎に最適な選択肢の一つです。

車名 シート高(後席) ステップ高(後席) 開口幅 特徴
ホンダ N-BOX 約490mm 約365mm 約640mm 独自の低床技術によるフラットな床面と広い室内空間が魅力。
ダイハツ タント 約500mm 約370mm 1,490mm 助手席側の柱がない「ミラクルオープンドア」による圧倒的な開放感。
スズキ スペーシア 約505mm 345mm 600mm クラス随一の低いリヤステップで、最初の一歩が非常に楽。

MEMO

シート高・ステップ高は参考値であり、グレードや測定方法によって異なる場合があります。必ず実車でご確認ください。

以下より、各車種の詳細を解説します。

ホンダ N-BOX

N-BOXは軽自動車販売台数No.1を誇る人気車種です。ステップ高365~375mm、開口幅640mmという低床設計により、楽に乗降できます。

両側パワースライドドアが多くのグレードで標準装備されており、後席の足元空間も広々としています。アシストグリップも適切な位置に配置され、体を支えながら安全に乗降可能です。

Bピラーには、子どもから高齢者まで使いやすい「らくらくグリップ」も備えられており、細やかな配慮が行き届いています。

ダイハツ タント

タントの最大の特徴は「ミラクルオープンドア」です。助手席側のピラー(柱)をドアに内蔵することで、開口幅1,490mmという圧倒的な広さを実現しています。

ステップ高370mmの低床設計に加え、この大開口により車いすからの移乗や、大きな荷物を持っての乗降も楽に行えます。

乗り降りの動作に広いスペースが必要な方にとって、これ以上ない選択肢と言えるでしょう。

スズキ スペーシア

スペーシアはステップ高345mmというクラス最低レベルの低床設計が特徴です。フロアとの段差もなくフラットな作りになっています。

開口幅は600mm、開口高1,250mmと十分な広さを確保。後席両側に大型の乗降グリップが設置されており、高齢者でも安心して乗り降りできる設計となっています。

コンパクトミニバン(2車種)シエンタ・フリード

コンパクトミニバンは、軽自動車より室内が広く、大型ミニバンより取り回しが良い、バランスの取れた選択肢です。

車名 シート高(後席) ステップ高(後席) 開口幅 特徴
トヨタ シエンタ 約470mm 330mm 665mm クラストップレベルの低床フロアで、圧倒的な乗降性を実現。
ホンダ フリード 約480mm 約390mm 665mm 全車スライドドアを標準装備。使い勝手と走行性能のバランスが良い。

MEMO

シート高・ステップ高は参考値であり、グレードや測定方法によって異なる場合があります。必ず実車でご確認ください。

以下より、各車種の特徴を詳しく説明します。

トヨタ シエンタ

シエンタは地上からフロアまで330mmという、軽自動車を含めた全乗用車の中でも最低レベルの床面高を実現しています。

さらにステップに段差のないフラットなフロア設計のため、つまずく心配も少なく、子どもから高齢者まで誰もが安心して乗り降りできます。

センターピラー下部には指のかかりやすい形状の乗降用グリップも備えられており、細部まで配慮が行き届いています。

他にも、開口幅665mm、開口高1,070mmと十分な大きさを確保。3列シート仕様と2列シート仕様が選べ、家族構成に合わせて選択可能です。

ホンダ フリード

フリードはステップ高390mm、開口幅665mm、開口高1,165mmというバランスの良い設計です。全グレードで両側スライドドアを標準装備しており、上級グレードでは両側パワースライドドアとなります。

3列シート仕様では最大7人乗車可能で、多人数での移動にも対応。コンパクトながら室内空間が広く、高齢者でもゆったりと座れます。

室内は1列目から3列目まで移動しやすいウォークスルー設計(キャプテンシート仕様)も採用しており、家族での使い勝手も良好です。

中型ミニバン(2車種)セレナ・ステップワゴン

中型ミニバンは室内空間の広さと装備の充実度で、高齢者の長距離移動も快適に行えます。

車名 シート高(後席) ステップ高(後席) 開口幅 特徴
日産 セレナ 約500mm 約370mm 805mm 低床ステップと大開口で家族送迎に最適
ホンダ ステップワゴン 約495mm 約390mm 785mm わくわくゲートで後部からの乗降も可能

MEMO

シート高・ステップ高は参考値であり、グレードや測定方法によって異なる場合があります。必ず実車でご確認ください。

以下より、それぞれの特徴を解説します。

日産 セレナ

セレナは中型ミニバンの中でも特に乗降性に優れています。ステップ高370mm、開口幅805mmという低床・大開口設計により、高齢者でも楽に乗り降りできます。

また、ディーラーオプションで「オートステップ」を設定可能。これはスライドドアの開閉に連動して自動で展開・格納されるステップで、フロアとの段差を埋め、乗り降りを劇的に楽にしてくれます。

デュアルバックドアにより、狭い駐車場でも荷物の出し入れが容易。プロパイロット機能により、長距離の送迎でも運転者の負担を軽減します。

ホンダ ステップワゴン

ステップワゴンはステップ高390mm、開口幅785mmのバランスの良い設計です。

スライドドアの開口部も広く、Bピラーに備えられた大型のグリップも体を支えやすく、安心感があります。

一部の旧モデルに採用されていた、テールゲートの一部が横に開く「わくわくゲート」は、後方からのアクセスというユニークな機能も提供していました。

高齢者の送迎をより安全に!乗り降りのしやすさなら福祉車両も選択肢に

一般的な車では乗り降りが難しい方向けに、専門の装備を備えた「福祉車両」の種類と特徴をわかりやすく解説します。

  • 福祉車両とは?普通の車との違い
  • 福祉車両の種類
  • 福祉車両のメリット・デメリット(価格差やリセール価値)

以下より、福祉車両について詳しく見ていきます。

福祉車両とは?普通の車との違い

福祉車両とは、高齢者や身体の不自由な方が乗降しやすいよう、特別な装備や機構を追加した車両のことです。

福祉車両の主な特徴
  • シートが回転・昇降する機能
  • 車いすのまま乗り込めるスロープやリフト
  • 乗降を補助する電動ステップ
  • 消費税が非課税(条件あり)

通常の車と比べて、身体への負担を大幅に軽減できる設計となっています。メーカー各社が「ウェルキャブ」(トヨタ)、「フレンドシップ」(ホンダ)、「ハートフルアクセス」(日産)などの名称で展開しています。

福祉車両の種類

福祉車両には大きく分けて3つのタイプがあります。

  • 【種類1】シートが回転・昇降するタイプ
  • 【種類2】ドアの開閉と連動するステップ付きタイプ
  • 【種類3】車いすのまま乗り込めるスロープ・リフトタイプ

以下より、それぞれの特徴を解説します。

【種類1】シートが回転・昇降するタイプ

助手席や2列目シートが電動で回転し、車外に向けて昇降する機能を持つタイプです。

シートが外向きに回転することで、正面から座ることができ、その後シートが車内に戻ります。足を持ち上げる必要がなく、座ったままの姿勢で乗車できるため、足腰の弱い高齢者に最適です。

【種類2】ドアの開閉と連動するステップ付きタイプ

スライドドアの開閉と連動して、電動ステップが展開・収納されるタイプです。

通常のステップ高よりもさらに低い位置に補助ステップが出現するため、段階的に乗り込むことができ、足への負担を軽減します。価格も比較的抑えられており、導入しやすい福祉車両です。

【種類3】車いすのまま乗り込めるスロープ・リフトタイプ

車いすに乗ったまま車内に乗り込めるタイプで、スロープ式とリフト式があります。

スロープ式は後部から緩やかな傾斜のスロープを使って乗り込み、リフト式は電動リフトで車いすごと持ち上げます。車いすから座席への移乗が不要なため、介護者の負担も大幅に軽減されます。

福祉車両のメリット・デメリット(価格差やリセール価値)

福祉車両の導入を検討する際は、メリットとデメリットを理解しておくことが重要です。

福祉車両のメリット
  • 乗降時の身体的負担が大幅に軽減
  • 介助者の負担も軽減
  • 安全性が向上(転倒リスクの低減)
  • 消費税が非課税になる場合がある

最大のメリットは、高齢者本人と介助する家族の両方の負担を軽減できることです。特に毎日の送迎が必要な場合、この差は大きな違いとなります。

福祉車両のデメリット
  • 新車価格が20~100万円高い
  • 中古市場での需要が限定的
  • リセール価値が低い傾向
  • メンテナンス費用が高めになる場合がある

価格面でのデメリットはありますが、日常的に使用する場合は、その価値は十分にあると考えられます。購入時は各自治体の助成金制度なども確認すると良いでしょう。

自分で運転する場合の乗り降りしやすい車(シニアドライバー本人)

本人が運転するなら、乗り降りの楽さに加えて「運転しやすさ」と「安心感」も大切です。視界の良さや安全装備も含めて選びましょう。

  • 軽自動車
  • コンパクトカー
  • SUV

以下より、シニアドライバー本人におすすめの車種を紹介します。

軽自動車(3車種)N-BOX・タント・スペーシア

軽自動車は小回りが利き、駐車もしやすいため、シニアドライバーに人気です。

車名 シート高(前席) ステップ高(前席) 開口幅 特徴
ホンダ N-BOX 約490mm 約365mm 640mm 視界が広く小回り性能も高い
ダイハツ タント 約500mm 約370mm 1,490mm 大開口ドアは、ドライバー自身の乗り降りにゆとりがある
スズキ スペーシア 約505mm 345mm 600mm 死角が少なく運転支援機能充実

MEMO

シート高・ステップ高は参考値であり、グレードや測定方法によって異なる場合があります。必ず実車でご確認ください。

以下より、各車種の特徴を詳しく説明します。

ホンダ N-BOX

N-BOXはステップ高365~375mmと低く、運転席への乗り降りも楽に行えます。アイポイントが高く設定されているため、見下ろすような視界で周囲の状況を把握しやすいのが特徴です。

最小回転半径は4.5~4.8mと小回りが利き、狭い道や駐車場でも扱いやすくなっています。ホンダセンシングにより、衝突被害軽減ブレーキなどの安全装備も充実しています。

ダイハツ タント

タントはステップ高370mmの低床設計で、運転席側のドアが約90度近くまで大きく開くため、乗り降りがしやすい設計です。ミラクルオープンドアにより、助手席側から運転席への移動も可能です。

スマートアシスト(衝突回避支援システム)を全車標準装備しており、高齢者の運転を多方面からサポートします。

スズキ スペーシア

スペーシアはステップ高345mmというクラス最低の低さで、本人が運転する際の乗り降りも非常に楽です。フロントガラスが大きく、Aピラーも細めに設計されているため死角が少なくなっています。

スズキセーフティサポートにより、デュアルカメラブレーキサポートや誤発進抑制機能など、高齢者の運転ミスをカバーする機能が充実しています。

コンパクトカー(2車種)フィット・ルーミー

コンパクトカーは軽自動車より余裕のある走行性能と、扱いやすいサイズ感を両立しています。

車名 シート高(前席) ステップ高(前席) 開口幅 特徴
ホンダ フィット 約480mm 約380mm 圧倒的な前方視界の良さと、疲れにくいシートが長距離運転をサポート。
トヨタ ルーミー 約520mm 約366mm 1,077mm コンパクトなボディにスライドドアを搭載。乗降性と運転のしやすさを両立。

MEMO

シート高・ステップ高は参考値であり、グレードや測定方法によって異なる場合があります。必ず実車でご確認ください。

それぞれの特徴を見ていきましょう。

ホンダ フィット

フィットはシート高約480mm、ステップ高約380mmと、腰の高さに近い設計で立ち座りが楽です。

センタータンクレイアウトにより、前方視界が非常に広く、安全運転しやすいと評価されています。

シートは、人の骨格を研究して作られた「ボディースタビライジングシート」を採用しており、長時間の運転でも疲れにくいと評判です。

また、ホンダセンシングを標準装備し、ACC(アダプティブクルーズコントロール)により高速道路での運転負担も軽減されます。

トヨタ ルーミー

ルーミーはステップ高366mm、シート高約520mmで、コンパクトカーながら両側スライドドアを装備しています。開口幅1,077mmと広く、乗り降りが非常に楽です。

ミニバンは大きすぎると感じるけれど、スライドドアの利便性は欲しい、というニーズに完璧に応えます。着座位置が高く、フロントガラスも大きいため、ミニバンのような見晴らしの良い視界で運転できます。

トヨタセーフティセンスにより、プリクラッシュセーフティやレーンディパーチャーアラートなどの安全支援機能も充実しており、高齢者の安全運転をサポートします。

SUV(2車種)ハスラー・フォレスター

SUVは視点が高く、適度なシート高で乗り降りしやすい車種もあります。

車名 シート高(前席) ステップ高(前席) 開口幅 特徴
スズキ ハスラー 約500mm 約380mm 軽SUVながら低床で死角が少ない
スバル フォレスター 約550mm 約440mm 約1,030mm SUVの中では腰の高さに近く、視界の良さと安全性能はトップクラス。

MEMO

シート高・ステップ高は参考値であり、グレードや測定方法によって異なる場合があります。必ず実車でご確認ください。

以下より、詳細を解説します。

スズキ ハスラー

ハスラーは軽SUVでありながら、ステップ高375mmと比較的低い設計です。シート高も約500mmと適度な高さで、高齢者でも無理なく乗り降りできます。

高いアイポイントによる運転のしやすさと、軽自動車ならではの小回りの良さを兼ね備えており、「SUVに乗りたいけれど、乗り降りが心配」という方に最適です。

デュアルカメラブレーキサポートなどの予防安全技術も搭載。

スバル フォレスター

フォレスターは本格SUVながら、シート高約550mm、開口幅1,030mmと乗降性に配慮した設計です。SUVの中では比較的腰の高さに近く、立ち座りが楽に行えます。

アイサイトによる運転支援機能が充実しており、視界の広さと相まって安全運転に貢献します。4WDにより雨天時や雪道でも安心して運転できます。

シニアドライバー必見!乗り降りのしやすさ以外に確認すべき2つのポイント

高齢者の車選びでは、乗降性以外にも重要な確認ポイントがあります。

  • 安全運転のために。知っておきたい「サポカー」とは
  • 費用を抑えるために。購入時に使える補助金・優遇制度

以下より、それぞれのポイントを説明します。

安全運転のために。知っておきたい「サポカー」とは

サポカー(セーフティ・サポートカー)は、衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全技術を搭載した車のことです。政府が高齢運転者の交通事故防止対策として普及を推進しています。

サポカーの主な機能
  • 衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)
  • ペダル踏み間違い時加速抑制装置
  • 車線逸脱警報
  • 先進ライト(自動切替型前照灯など)

これらの機能により、高齢者に多い事故パターン(ブレーキとアクセルの踏み間違い、出会い頭の衝突など)を防ぐことができます。現在販売されている新車の多くがサポカーに該当しています。

費用を抑えるために。購入時に使える補助金・優遇制度

高齢者の車購入には、さまざまな支援制度があります。ただし、国のサポカー補助金は2021年11月29日に受付を終了しており、現在は再開されていません。

利用可能な制度・優遇措置
  • CEV補助金
  • 自治体独自の補助金制度(地域により異なる)
  • エコカー減税(環境性能に優れた車)
  • 福祉車両の消費税非課税措置
  • 自動車税・軽自動車税の減免(条件あり)

各自治体では独自の支援制度を設けている場合があります。購入前に市区町村の窓口で確認することをおすすめします。

車男爵

購入時に使える補助金・優遇制度の詳しい解説は、以下の記事で書いています。

まとめ

高齢者が乗り降りしやすい車選びは、使用目的によって重視すべきポイントが変わります。

車選びのポイントまとめ
  • 送迎用なら ⇒ 低床・スライドドア・広い開口部を重視
  • 本人運転なら ⇒ 乗降性+視界の良さ・安全装備を確認
  • 基本は「ステップ高330~390mm」「シート高500mm前後」が理想
  • 福祉車両も選択肢に入れて検討する価値あり

今回ご紹介した14車種は、いずれも高齢者の乗降に配慮した設計となっています。しかし、体格や身体の状態は人それぞれ異なるため、必ず実車で試乗して確認することが大切です。

車男爵

販売店では実際に乗り降りを試させてもらい、グリップの位置や視界の確認もしっかり行いましょう。長く安全に使える1台を見つけてください。

高齢者にとって車は単なる移動手段ではなく、自立した生活を支える大切なパートナーです。この記事を参考に、ご家族みんなが満足できる最適な1台を選んでいただければ幸いです。

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