スズキのコンパクトSUV「クロスビー」は、個性的なデザインと豊富なカラーバリエーションで注目を集める一方、購入後に「後悔した」という声も少なくありません。
特に200万円を超える価格帯でありながら、実用性や経済性の面で期待を裏切られたと感じる購入者が存在します。
この記事では、実際の購入者の声や専門家の評価を基に、クロスビー購入で後悔しやすい7つのポイントと、後悔を防ぐための具体的な対策を詳しく解説します。
車男爵
クロスビー購入で後悔しやすい7つのポイント
クロスビーは魅力的な車ですが、購入後に「こんなはずじゃなかった」と感じやすい代表的な後悔ポイントがあります。
- 【後悔ポイント1】車中泊には不向き!フルフラットにならない現実
- 【後悔ポイント2】実燃費の悪さにガッカリ!カタログ値との大きな乖離
- 【後悔ポイント3】ハスラーでよかった?価格差に見合わない室内空間
- 【後悔ポイント4】予想以上に狭い荷室!ファミリー使いには不向き
- 【後悔ポイント5】200万円の車なのに…内装の質感にガッカリ
- 【後悔ポイント6】高速道路でヒヤヒヤ!加速力不足と硬い乗り心地
- 【後悔ポイント7】街で見かけない…思ったより人気がない現実
以下より、詳しく解説します。
【後悔ポイント1】車中泊には不向き!フルフラットにならない現実
クロスビーのシートアレンジは一見便利に見えますが、完全なフルフラットにはならず、段差が生じてしまいます。
実際に車中泊を試みたユーザーからは、「段差が約15cmもあり、そのままでは寝られない」という声が多く聞かれます。
- シートを倒しても段差が約15cm発生
- 身長160cm以上の人には狭すぎる
- 段差解消には専用マットが必須(追加費用発生)
- 荷物を置くスペースも限定的
車中泊を快適に行うには、段差解消用のマットレスやクッションが必要となり、追加で2~3万円の出費が必要になります。
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【後悔ポイント2】実燃費の悪さにガッカリ!カタログ値との大きな乖離
クロスビーはマイルドハイブリッドを搭載していますが、実燃費は期待を大きく裏切る結果となっています。
- カタログ値(WLTCモード) ⇒ 2WD:18.2km/L、4WD:17.0km/L
- 実燃費(街乗り中心) ⇒ 13~16km/L程度
- エアコン使用時 ⇒ さらに10~20%悪化
- 高速道路 ⇒ 15~18km/L程度
実際のユーザーからは「街乗りで13km/L~17km/L」という報告が多く、ハイブリッドとは思えない燃費の悪さに不満の声が上がっています。
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【後悔ポイント3】ハスラーでよかった?価格差に見合わない室内空間
クロスビーとハスラーを比較すると、価格差は約32万円以上あるにも関わらず、室内空間はほぼ同じという衝撃の事実があります。
比較項目 | クロスビー | ハスラー |
価格(ターボ車) | 約194万円~ | 約162万円~ |
室内長 | 2,170mm | 2,215mm |
室内幅 | 1,355mm | 1,330mm |
室内高 | 1,280mm | 1,270mm |
驚くことに、室内長はハスラーの方が45mm長く、室内幅の差もわずか25mmしかありません。
【後悔ポイント4】予想以上に狭い荷室!ファミリー使いには不向き
クロスビーの荷室容量はわずか124Lで、これは軽自動車並みの狭さです。
- 荷室容量124L(VDA測定方式)
- ベビーカーを積むと他の荷物がほぼ載らない
- キャンプ用品は工夫しないと積載困難
- ゴルフバッグは横置きでギリギリ
ファミリーでの使用を考えている方にとって、この荷室の狭さは日常使いで大きなストレスになる可能性が高いです。
【後悔ポイント5】200万円の車なのに…内装の質感にガッカリ
クロスビーの内装は、樹脂素材が多用されており、価格に見合わない質感という評価が目立ちます。
- ダッシュボードは硬質プラスチック
- ドアトリムも樹脂感が強い
- シート素材も価格相応とは言えない
- 200万円超の車とは思えないチープさ
特にエントリーグレードの「HYBRID MX」では、各部の加飾がブラックで統一され、さらに質感が低く感じられます。
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【後悔ポイント6】高速道路でヒヤヒヤ!加速力不足と硬い乗り心地
1.0Lターボエンジンは街乗りでは十分ですが、高速道路での合流や追い越しでは力不足を感じる場面があります。
- 高速道路の合流時に加速不足を感じる
- 追い越し時にはスポーツモード必須
- サスペンションが硬く長距離は疲れる
- 低速域での突き上げ感が強い
また、乗り心地とは別に、現行モデルでは全車速追従機能付きのアダプティブクルーズコントロール(ACC)が標準装備されていますが、一部の中古車市場に出回っている初期モデルには非搭載の場合があるため、長距離ドライブを重視する方は年式の確認が必要です。
【後悔ポイント7】街で見かけない…思ったより人気がない現実
クロスビーの販売台数は月販1,000台程度で、登録車全体では40位前後という低迷ぶりです。
- 2021年の年間販売台数 ⇒ 12,401台(全体41位)
- 月販平均 ⇒ 約1,000台
- スイフトやソリオよりも低い順位
- 街中で見かける頻度が低い
この販売実績の低さは、リセールバリューにも影響し、売却時の査定額が期待できないという問題につながっています。
後悔する人・しない人の決定的な違い
クロスビーで後悔する人としない人には、明確な特徴の違いがあります。
- クロスビーで後悔しやすい人の特徴
- クロスビーで満足できる人の特徴
以下より、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
クロスビーで後悔しやすい人の特徴
クロスビーを購入して後悔しやすいのは、実用性や経済性を重視する人です。
- 車中泊やキャンプを楽しみたい人 ⇒ フルフラットにならず快適性に欠ける
- 燃費を重視する人 ⇒ 実燃費13-16km/Lはハイブリッドとしては物足りない
- ファミリー使いを考えている人 ⇒ 荷室124Lは子育て世代には不十分
- コスパを重視する人 ⇒ 200万円超の価格に見合わない装備
- 長距離ドライブが多い人 ⇒ 硬い乗り心地と追従機能なしで疲労増
特に「軽自動車からのステップアップ」として選ぶと、期待とのギャップが大きくなる傾向があります。
クロスビーで満足できる人の特徴
一方で、クロスビーで満足できるのはデザインや個性を重視する人です。
- デザイン重視の人 ⇒ 唯一無二の個性的なスタイリング
- 街乗り中心の人 ⇒ 最小回転半径4.7mで取り回し抜群
- 個性を求める人 ⇒ 13色のカラーバリエーションで差別化可能
- セカンドカー用途の人 ⇒ 街乗りでの使い勝手は良好
- 雪道走行が多い人 ⇒ 4つの走行モードで悪路も安心
「実用性よりも見た目やライフスタイルの演出」を重視する人には、満足度の高い車と言えるでしょう。
購入前にチェック!後悔を防ぐための5つの対策
クロスビーで後悔しないためには、購入前の入念なチェックが不可欠です。
- 【対策1】必ず長時間試乗して乗り心地を確認する
- 【対策2】実際の荷物を積んでみて容量を確認する
- 【対策3】ハスラーとの比較試乗は必須
- 【対策4】2WDか4WDかは居住地域で慎重に選択
- 【対策5】リセールバリューを考慮したグレード・カラー選び
以下より、各対策について詳しく解説します。
【対策1】必ず長時間試乗して乗り心地を確認する
短時間の試乗では分からない問題点を発見するため、最低でも1時間以上の試乗をおすすめします。
- 高速道路での加速性能と安定性
- 長時間運転での疲労感
- 段差での突き上げ感
- エンジン音の大きさ
- 後部座席の乗り心地(家族も同乗)
特に高速道路での試乗は必須で、合流時の加速や100km/h巡航時の快適性を確認しましょう。
【対策2】実際の荷物を積んでみて容量を確認する
カタログスペックだけでは分からない実際の積載能力を確認することが重要です。
- ベビーカー(子育て世代)
- キャンプ用品(アウトドア派)
- ゴルフバッグ(ゴルフ愛好家)
- 週末の買い物想定の荷物
- 帰省時の荷物量
車男爵
【対策3】ハスラーとの比較試乗は必須
35万円以上の価格差に見合う価値があるか、実際に比較することが大切です。
比較ポイント | 確認方法 |
室内の広さ | 実際に座って体感する |
走行性能 | 同じコースで試乗する |
装備の違い | 標準装備をリストアップ |
維持費 | 税金や保険料を比較 |
多くの人が「ハスラーで十分だった」と感じるのは、実際の使い勝手にそれほど差がないためです。
【対策4】2WDか4WDかは居住地域で慎重に選択
4WDを選ぶと燃費がさらに悪化するため、本当に必要かどうかの見極めが重要です。
- 豪雪地帯に住んでいる
- 急な坂道が多い地域
- アウトドアで未舗装路を走る
- スキー場などへ頻繁に行く
- 都市部での使用がメイン
- 年に数回程度の雪道走行
- 燃費を重視したい
- 購入価格を抑えたい
【対策5】リセールバリューを考慮したグレード・カラー選び
販売台数が少ない車種だからこそ、リセールバリューを意識した選択が重要です。
- グレード ⇒ 上級グレード「HYBRID MZ」が有利
- カラー ⇒ ホワイト系、ブラック系が無難
- オプション ⇒ 全方位モニター用カメラは必須
- 駆動方式 ⇒ 4WDの方が需要あり
個性的なカラーは新車時の満足度は高いですが、売却時には不利になる可能性があることも考慮しましょう。
実際の購入者に聞いた!購入後の本音レビュー
様々な属性の購入者から聞いた、クロスビーの生の声をご紹介します。
- 子育て世代の後悔ポイント
- アウトドア派の後悔ポイント
- 通勤メインユーザーの後悔ポイント
以下より、それぞれの本音レビューを見ていきましょう。
子育て世代の後悔ポイント
30代子育て世代からは、「思った以上に使い勝手が悪い」という声が多く聞かれます。
- チャイルドシート2台設置すると大人は運転席のみ
- ベビーカーを積むと買い物袋が載らない
- 後部座席の乗り降りが意外と大変
- おむつ替えスペースとして使いにくい
価格.comのレビューでは「子供一人までの家族にオススメできる一台」という評価もあり、2人以上の子供がいる家庭では厳しいという意見が目立ちます。
アウトドア派の後悔ポイント
キャンプや釣りを楽しむアウトドア派からは、「見た目に騙された」という厳しい意見が寄せられています。
- キャンプ道具が思うように積めない
- 車中泊は段差で快適性ゼロ
- ルーフキャリアを付けないと荷物が載らない
- 悪路走破性は見た目ほどではない
YouTubeの試乗レビューでも荷室の狭さに言及している動画が多く見られたので、キャンプや車中泊を楽しみたい方は注意が必要です。
通勤メインユーザーの後悔ポイント
毎日の通勤で使用するユーザーからは、燃費の悪さによる維持費の高さが最大の不満点として挙げられています。
- 実燃費13km/L前後で給油頻度が高い
- 燃料タンクが小さめで航続距離が短い(2WDは32L、4WDは30L)
- ハイブリッドなのに軽自動車より燃費が悪い
- 月間のガソリン代が予想以上に高い
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それでもクロスビーを選ぶ理由!後悔を上回る魅力とは
ここまで後悔ポイントを挙げてきましたが、クロスビーには他車にはない独自の魅力もあります。
- 唯一無二のデザインと豊富なカラーバリエーション
- コンパクトながら本格的な4WD性能
- 街乗りでの取り回しの良さ
以下より、クロスビーならではの魅力を詳しく見ていきましょう。
唯一無二のデザインと豊富なカラーバリエーション
クロスビーの最大の魅力は、他に類を見ない個性的なデザインと13色という豊富なカラーバリエーションです。
- SUVらしい力強さとポップな愛らしさの融合
- 13色のボディカラー(2トーンルーフ含む)
- 街中で目立つ存在感
- 所有する喜びを感じられるスタイリング
デザインに一目惚れして購入した人の多くは、「見るたびに嬉しくなる」「駐車場で自分の車を見つけやすい」といった満足感を得ています。
コンパクトながら本格的な4WD性能
見た目だけでなく、悪路走破性も本格的なのがクロスビーの強みです。
- スポーツモード ⇒ パワフルな走りを実現
- スノーモード ⇒ 雪道での発進をサポート
- グリップコントロール ⇒ ぬかるみでの脱出を支援
- ヒルディセントコントロール ⇒ 急な下り坂で車速制御
これらの機能により、軽自動車では不安な雪道や未舗装路でも安心して走行できるのは大きなメリットです。
街乗りでの取り回しの良さ
最小回転半径4.7mという軽自動車並みの取り回しの良さは、日常使いで大きなアドバンテージです。
- 狭い駐車場でも楽々駐車
- Uターンが楽にできる
- 細い路地でも安心
- 運転に自信がない人でも扱いやすい
車男爵
まとめ
クロスビーは個性的なデザインと豊富なカラーバリエーション、そして本格的な4WD性能を持つ魅力的な車です。
しかし、以下の7つの後悔ポイントがあることも事実です。
- 車中泊には不向きなシートアレンジ
- 実燃費13-16km/Lという期待外れの燃費
- ハスラーとの35万円以上の価格差に見合わない室内空間
- 124Lという軽自動車並みの狭い荷室
- 200万円超の価格に見合わない内装の質感
- 高速道路での加速不足と硬い乗り心地
- 月販1,000台程度という人気の低さ
後悔しないためのポイントは、自分の使用目的を明確にすることです。
実用性や経済性を重視する方には正直おすすめできませんが、デザインや個性を重視し、街乗り中心の使い方をする方には満足度の高い車となるでしょう。
購入前には必ず長時間試乗を行い、実際の荷物を積んでみて、ハスラーとの比較も忘れずに行ってください。
そして何より、「見た目の良さ」だけで選ばず、自分のライフスタイルに本当に合っているかを冷静に判断することが、後悔のない車選びの秘訣です。
クロスビーの個性を理解し、デメリットも含めて愛せる方にとっては、きっと素晴らしい相棒となることでしょう。