車での移動中、好きな音楽を流しても「音がこもって聞こえる」「迫力がなくてスカスカする」と感じることがある人は多いようです。
車内は家庭用のオーディオやヘッドホンとは異なり、ロードノイズやガラスの反射など、音にとって非常に過酷な環境です。そのため、ただ音量を上げるだけでは不満は解消されません。
そこで役立つのが、イコライザー(EQ)の「神設定」と呼ばれる黄金比です。
この記事では、世界中のオーディオファンに支持される定番設定「Perfect」や「Eargasm Explosion」の具体的な数値を公開し、それを純正ナビ(3バンド)でも再現する方法を解説します。
車男爵
【数値公開】車内がライブ会場に変わる!イコライザー(EQ)の神設定はこれ
まずは理屈抜きで、定番としてよく使われる「黄金比(プリセット例)」を紹介します。
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- 【神設定1】ネットで話題の最強設定「Eargasm Explosion(イヤガズム)」
- 【神設定2】万能型の定番「Perfect(パーフェクト)」
- 【純正ナビ向け】3バンド・5バンドへの「翻訳」設定値
- 【重要】音割れ防止|ブーストは±3以内、割れたら「全体を下げる→ブーストを戻す」
以下より、詳しく解説します。
【神設定1】ネットで話題の最強設定「Eargasm Explosion(イヤガズム)」
「Eargasm Explosion(イヤガズム・エクスプロージョン)」は、2014年頃に海外のSNS(Tumblr)で公開され、「耳が絶頂(Eargasm)を迎えるほどの爆発的な音質向上」と話題になった設定です。
この設定の特徴は、高音と低音を強調する「ドンシャリ」傾向にありながら、耳に刺さりやすい高音域(4kHz付近)を意図的に抑えている点にあります。これにより、迫力があるのに長時間聴いても疲れにくいサウンドを実現しています。
具体的な数値(10バンドEQの例)は以下の通りです。
| 周波数 (Hz) | 設定値 (dB) | 役割 |
| 32 | +3 | 超低音の振動 |
| 64 | +6 | バスドラムの迫力 |
| 125 | +9 | 音の太さ・パンチ力 |
| 250 | +7 | 音の厚み |
| 500 | +6 | ボーカルの実体感 |
| 1k | +5 | 楽器のボディ感 |
| 2k | +7 | ボーカルの明瞭度 |
| 4k | +4 | 刺さり防止のため抑制 |
| 8k | +11 | 高音の煌めき(最大) |
| 16k | +8 | 音の抜け・空気感 |
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【神設定2】万能型の定番「Perfect(パーフェクト)」
「Perfect」は、iTunesなどのデジタルオーディオ黎明期(2004年頃)から存在する、まさに元祖・神設定です。
あらゆるジャンルに対応できる万能型ですが、Eargasmに比べて4kHz帯域(高音)が強く設定されているのが大きな違いです。その他の設定は同じです。
| 周波数 (Hz) | 設定値 (dB) | 役割 |
| 32 | +3 | 超低音の振動 |
| 64 | +6 | バスドラムの迫力 |
| 125 | +9 | 音の太さ・パンチ力 |
| 250 | +7 | 音の厚み |
| 500 | +6 | ボーカルの実体感 |
| 1k | +5 | 楽器のボディ感 |
| 2k | +7 | ボーカルの明瞭度 |
| 4k | +9 | Eargasmより+5dB高い |
| 8k | +11 | 高音の煌めき(最大) |
| 16k | +8 | 音の抜け・空気感 |
この設定は、ボーカルの輪郭や楽器の立ち上がりを強調し、より華やかで攻撃的なサウンドになります。
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【純正ナビ向け】3バンド・5バンドへの「翻訳」設定値
「自分の車のナビには、Bass(低音)/Mid(中音)/Treble(高音)の3つしかない」という方も多いでしょう。
10バンドの神設定が持つ「黄金比のエッセンス」を、簡易的な3バンドEQに翻訳すると以下のようになります。
- Bass(低音) ⇒ +3 ~ +5(リッチな量感を確保)
- Mid(中音) ⇒ -2 ~ 0(こもりを防ぐため下げる)
- Treble(高音) ⇒ +3 ~ +5(クリアさを出す)
ここでの最大のポイントは、「Bass/Trebleしか動かせない人」向けの設定ではないということです。
むしろ重要なのは、「Mid(中音)」を上げずに、少し下げる(カットする)ことです。
車内は構造上、250Hz~500Hz付近(低中域)が反響して音が「こもる」傾向にあります。3バンドのMidを上げてしまうと、この「こもり」まで強調されてしまい、音が濁ってしまいます。
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【重要】音割れ防止|ブーストは±3以内、割れたら「全体を下げる→ブーストを戻す」
イコライザーで数値を上げる(ブーストする)行為は、電気信号のレベルを強制的に引き上げることを意味します。
そのため、やりすぎると信号の限界を超えてしまい、「音割れ(クリッピング)」や「歪み(ディストーション)」が発生します。
特にEargasmのような「全帯域プラス設定」は、最近の音圧が高いJ-POPなどを再生すると容易に歪んでしまいます。
- Preamp(あれば)を下げる ⇒ EQで上げた分だけ、全体の入力レベルを下げる
- ブーストは±3dB以内に留める ⇒ カーオーディオのアンプは余裕が少ないため
- 「引き算」で調整する ⇒ 「Bass +3 / Mid 0 / Treble +3」にする代わりに、「Bass 0 / Mid -3 / Treble 0」にしてボリュームを上げる
音が割れたり、ドアがビリビリと不快に震えたりする場合は、一度全てのブースト量を下げて、安全なレベルまで戻してください。
全帯域プラス系は歪みやすいので、Preamp(あれば)や全体レベルを先に下げ、調整は小さく刻みます。
神設定の数値通りだと変になる?車特有の音響事情
「神設定を入れたのに、なんだか違和感がある…」そう感じる場合、設定そのものではなく、「車」という環境の特殊性が原因である可能性が高いです。
静かな室内で聴くホームオーディオとは異なり、車内はノイズや反響のデパートです。
ここでは、設定を微調整する前に知っておくべき、車特有の2つの音響事情について解説します。
- ロードノイズで低音が聞こえにくくなる(かき消されやすい)現象
- ドアスピーカー特有のこもり音の正体
以下より、詳しく解説します。
ロードノイズで低音が聞こえにくくなる(かき消されやすい)現象
停車中に「完璧だ!」と思った設定で走り出した途端、「あれ?低音が消えた?」と感じるかもしれません。か?
これは「マスキング効果」と呼ばれる現象です。
走行中に発生するロードノイズ(タイヤの摩擦音、エンジン音、風切り音)は、特に低周波数帯域(100Hz~250Hz付近)に大きなエネルギーを持っています。
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そのため、停車時と同じ設定では、走行中の低音はどうしても痩せて聞こえてしまいます。
この現象に対抗するためには、「走行時は低音(Bass)を少し多めに盛る」か、あるいは「低音を邪魔している中低域の濁りを削る」といった、車特有の補正が必要になります。
ドアスピーカー特有のこもり音の正体
もう一つの敵は、足元から聞こえる「こもり音(マッドな音)」です。
一般的な車のスピーカーは、頑丈な木の箱ではなく、薄い鉄板やプラスチックでできた「ドア」に取り付けられています。
- 共振 ⇒ ドアパネル自体が振動して、余計な音を出してしまう
- 定在波 ⇒ ドア内部や車内で音が反射し合い、特定の音が膨らむ
- 乱反射 ⇒ 足元の狭い空間で音が跳ね返り、クリアさを損なう
これらの要因により、多くの車では200Hz~500Hzあたりの中低域が不自然に膨らみ、これがボーカルの邪魔をして「こもった音」の原因となります。
車男爵
失敗しない!車のイコライザー調整手順
「神設定」を出発点にしつつ、自分の車に合わせて最高の音を作るための「正しい調整手順」を紹介します。
適当にいじると訳が分からなくなる「イコライザー沼」にはまらないよう、以下のステップ順に進めてください。
- Step1|まずフラットに戻す(ラウドネス/Bass Boost/音場系OFF、二重イコライザーも確認)
- Step2|音量と基準曲を固定する
- Step3|基準値の設定後は、嫌な音を削ることから始める
- Step4|走行中にロードノイズ負けしないか最終確認
- Step5|停車用/走行用を保存して終わる(次から迷わない)
以下より、詳しく解説します。
Step1|まずフラットに戻す(ラウドネス/Bass Boost/音場系OFF、二重イコライザーも確認)
美味しい料理を作るには、まず素材の味を知ることが重要です。イコライザー調整も同じで、余計な味付けを一度すべてオフにするところから始めます。
- イコライザー ⇒ 全て「0(フラット)」に戻す
- ラウドネス機能 ⇒ OFFにする
- Bass Boost(低音増強) ⇒ OFFにする
- サラウンド・音場効果 ⇒ OFFにする
- スマホ側のEQ ⇒ OFFにする(二重掛けは音割れの元!)
特に注意したいのが「ラウドネス」や「Bass Boost」です。これらがオンのままだと、基準となる音が最初から加工されているため、イコライザーで正しく調整できません。
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Step2|音量と基準曲を固定する
人間の耳は、音量によって音の聞こえ方が変わる特性(等ラウドネス曲線)を持っています。
小音量では低音と高音が聞こえにくく、大音量では聞こえやすくなります。そのため、調整中にボリュームをコロコロ変えると、正解が分からなくなってしまいます。
- 音量 ⇒ 普段運転して音楽を聴くボリュームに固定する(70~80%程度)
- 基準曲 ⇒ 聴き慣れた、録音状態の良い曲を数曲用意する
Step3|基準値の設定後は、嫌な音を削ることから始める
ここでいよいよイコライザーを動かしますが、鉄則があります。
「良い音を足す」のではなく「不快な帯域を削る」ことから始めてください。
「神設定(Eargasm等)」を入力した後、もし音がこもっていたり、キンキン耳に刺さる場合は、その原因となっている帯域をマイナス方向に調整します。
- こもる・モワモワする ⇒ Mid(250Hz~500Hz付近)を少し下げる
- 高音が刺さる・痛い ⇒ Treble(4kHz~8kHz付近)を少し下げる
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Step4|走行中にロードノイズ負けしないか最終確認
停車中にベストな設定ができたら、安全な場所で実際に車を走らせて確認します。
先ほど解説した通り、走行中はロードノイズで低音がかき消されます。「停車時は良かったのに、走ると迫力がない」と感じるなら、以下の微調整を行います。
- 低音(Bass/60Hz~100Hz) ⇒ 「+1」か「+2」だけ足してみる
- 中音(Mid/200Hz~500Hz) ⇒ さらに少し削って、低音を際立たせる
Step5|停車用/走行用を保存して終わる(次から迷わない)
最後に、苦労して作った設定を保存します。
多くのカーナビには「User 1」「User 2」のように複数の設定を保存できる機能があります。
- User 1(停車・市街地用) ⇒ 繊細でフラットに近い設定。クリアさ重視。
- User 2(高速道路・走行用) ⇒ ロードノイズに対抗して低音を盛った設定。迫力重視。
条件が違う2パターンを保存しておくと、毎回いじり直す「イコライザー沼」を避けられます。状況に応じてボタン一つで切り替えられるようになれば、設定は完了です。
【症状別】音が劇的に良くなるイコライザー微調整方法(3バンドでも使える)
「なんとなく変だけど、どこを直せばいいか分からない」
そんな悩みを持つ方のために、症状から逆引きできる「ピンポイント微調整ガイド」を用意しました。
純正ナビの3バンド(Bass/Mid/Treble)でも使えるテクニックを中心に、具体的な数値を解説します。
- 【調整のコツ】±1ずつ/1回に1か所/戻せるようにメモ(スクショ)
- 【低音が弱い/迫力がない】低域を少し足す+低中域の被りを少し削る
- 【こもる/モワモワ】低中域を少し下げて輪郭を戻す
- 【ボーカルが遠い】中域を少し上げる+低域の被りを減らす
- 【サ行が刺さる/耳が疲れる】高域の上げすぎをやめ、刺さり側を少し下げる
- 【ドアがビリつく/音が割れる】ブースト量を戻す+音量/全体レベルを下げる
以下より、詳しく解説します。
【調整のコツ】±1ずつ/1回に1か所/戻せるようにメモ(スクショ)
微調整を成功させるための鉄則は、「焦らず少しずつ動かす」ことです。
人間の耳は音の変化にすぐに慣れてしまうため、一気に大きく動かすと「何が正解か」を見失ってしまいます。
- ±1ずつ動かす ⇒ 1クリック単位で慎重に変化を確認する
- 1回に1か所だけ ⇒ 複数同時に変えると原因が分からなくなる
- 戻せるようにメモ ⇒ 変更前の設定画面をスマホで撮影(スクショ)しておく
【低音が弱い/迫力がない】低域を少し足す+低中域の被りを少し削る
低音が物足りない時、ただBass(低音)を上げるだけでは音がボワついてしまうことがあります。
そんな時は、「足す」と同時に「邪魔な音を引く」テクニックを使います。
- 3バンドの場合 ⇒ Bassを「+1」上げ、同時にMidを「-1」下げる
- 10バンドの場合 ⇒ 60Hz~80Hzを少し上げ、200Hz~250Hzを少し下げる
低音の輪郭をぼやけさせる「低中域(Mid)」を削ることで、相対的に低音が際立ち、クリアで芯のある迫力が生まれます。
【こもる/モワモワ】低中域を少し下げて輪郭を戻す
車内オーディオで最も多い悩みがこの「こもり」です。原因のほとんどは、200Hz~500Hz付近(低中域)の膨らみにあります。
- 3バンドの場合 ⇒ Midを「-1」か「-2」下げる
- 10バンドの場合 ⇒ 250Hz~500Hz付近を「-2dB」~「-4dB」カットする
この帯域を「掃除(Clean up)」するだけで、驚くほど音が透明になります。まずはMidを下げることから始めてみてください。
【ボーカルが遠い】中域を少し上げる+低域の被りを減らす
ボーカルが楽器の音に埋もれて奥まって聞こえる場合は、声の帯域(中域)を確保してあげましょう。
- 3バンドの場合 ⇒ Midを「+1」上げる(またはBassとTrebleを下げる)
- 10バンドの場合 ⇒ 1kHz~2kHzを少し上げ、100Hz~200Hz(声の邪魔になる帯域)を下げる
BassとTrebleを少し下げることで相対的にMidを目立たせる「カマボコ型」の設定にするのも有効です。
【サ行が刺さる/耳が疲れる】高域の上げすぎをやめ、刺さり側を少し下げる
女性ボーカルの「サ行」やシンバルの音が「キンキン」して耳が痛いのは、高域の上げすぎが原因です。
特に神設定(Perfect等)は高域が強めなので、車内では刺激が強すぎることがあります。
- 3バンドの場合 ⇒ Trebleを「0」に戻すか、「-1」~「-2」下げる
- 10バンドの場合 ⇒ 4kHz~8kHz付近を「-2dB」~「-3dB」下げる
「クリアな音=高音MAX」と考えがちですが、聴き疲れしない音こそが良い音です。勇気を持って下げましょう。
【ドアがビリつく/音が割れる】ブースト量を戻す+音量/全体レベルを下げる
特定の低音でドアが「ビリビリ」鳴ったり、音が「バリッ」と割れるのは、スピーカーやアンプの限界を超えているサインです。
- EQブーストを戻す ⇒ 特にBass(60Hz~100Hz)の上げすぎをやめる
- 全体レベルを下げる ⇒ 全帯域がプラスになっているなら、等しく下げる
これはイコライザー設定で解決できる限界を超えています。無理に鳴らし続けるとスピーカー破損のリスクがあるため、まずは設定を控えめにしてください。
車男爵
ジャンル別・シチュエーション別|おすすめイコライザー微調整方法
基本設定(Eargasm等)をベースに、聴く音楽やシチュエーションに合わせて「味変」するためのアレンジ方法を紹介します。
- ロック・EDM向き|ドンシャリ設定の強化
- J-POP・アニソン・ラジオ向き|かまぼこ設定
- 高速道路を走る時|ロードノイズ対抗設定
以下より、詳しく解説します。
ロック・EDM向き|ドンシャリ設定の強化
バスドラムの重さとシンバルの鋭さを強調し、スピード感とダイナミクスを引き出す設定です。「Eargasm」の傾向をさらに強化します。
- 低音(60Hz付近)と高音(8kHz付近)をさらに「+1」~「+2」強調する
- 中音(500Hz~1kHz)を少し下げる(カットする)
V字カーブを深くすることで、各楽器の分離感が高まりますが、やりすぎるとボーカルが痩せて聞こえるので注意が必要です。
J-POP・アニソン・ラジオ向き|かまぼこ設定
歌詞やトークをはっきり聞き取りたい時に最適な、通称「カマボコ型(逆U字型)」設定です。
- Mid(500Hz~2kHz)を持ち上げ、主役にする
- 相対的にBassとTrebleを下げる
人の声の帯域が強調されるため、オーディオブックやニュースを聞く際にも非常に聞き取りやすくなります。
高速道路を走る時|ロードノイズ対抗設定
高速道路ではロードノイズが激増し、低音が完全にかき消されてしまいます。この時だけは、少し大胆な補正が必要です。
- Bass(60Hz~100Hz)を通常より「+2」~「+3」ブーストする
- Trebleもわずかに上げ、風切り音に対抗して輪郭を維持する
この設定は停車中だと「低音が強すぎてうるさい」設定になります。必ず「User 2」などにプリセット保存し、高速に乗った時だけ切り替える運用がおすすめです。
イコライザーで限界を感じたら|次に効くのはタイムアライメントとデッドニング
イコライザーは音の「周波数(強弱)」を整えるツールですが、万能ではありません。
いくらEQを調整しても「ボーカルが目の前に来ない」「どうしても音が濁る」という場合、イコライザー以外の物理的な問題が隠れていることがあります。
そんな時に試すべき「次の一手」を紹介します。
- タイムアライメントで定位が整うと、イコライザーを触らず改善することがある
- デッドニングで「こもり/ビリつき」が減ると、イコライザーが効きやすくなる
- スピーカー交換は最後でOK(ただし純正が弱い車は例外)
以下より、詳しく解説します。
タイムアライメントで定位が整うと、イコライザーを触らず改善することがある
車内オーディオの最大の弱点は、運転席が右(または左)に寄っていることです。
右のスピーカーは近く、左のスピーカーは遠いため、音がバラバラに届いてしまい、ステレオ感が崩壊してしまいます。
これを補正するのが「タイムアライメント」機能です。近いスピーカーの音を数ミリ秒遅らせることで、左右の音が同時に耳に届くように調整します。
- ボーカルがダッシュボードの中央に「立つ」ようになる
- 音の打ち消し合いが解消され、低音や中音がクリアになる
音が整うことで、イコライザーで無理にブーストしなくても音がはっきり聞こえるようになります。ナビにこの機能があれば、ぜひ距離設定を入力してみてください。
デッドニングで「こもり/ビリつき」が減ると、イコライザーが効きやすくなる
ドアの鉄板や内張りのプラスチックが共振して発生する「こもり音」や「ビビリ音」は、イコライザーでその帯域を下げることで目立たなくはなりますが、完全には消えません。
根本的に解決するには、「デッドニング(制振)」が有効です。
ドアの内部に制振材や吸音材を貼り、不要な振動を物理的に抑える施工のことです。ドアを密閉されたスピーカーボックスに近い状態にします。
車男爵
スピーカー交換は最後でOK(ただし純正が弱い車は例外)
「音が悪いからすぐにスピーカー交換!」と考えがちですが、実は順序が逆です。
調整(EQ・タイムアライメント)や環境(デッドニング)が整っていない状態で高いスピーカーを入れても、その性能は発揮されません。
- 1. イコライザーとタイムアライメントで調整する
- 2. デッドニングでドア環境を整える
- 3. それでも満足できない場合にスピーカーを交換する
まずは純正システムのポテンシャルを限界まで引き出し、それでも「高音が伸びない」「解像度が足りない」と感じた時に初めて交換を検討するのが、最もコスパの良い方法です。
車のイコライザー設定でよくある質問(FAQ)
最後に、イコライザー設定において多くの人が抱く疑問に回答します。
- Q. 3バンド(低・中・高)だけでも効果はありますか?
- Q. イコライザー設定でスピーカーが壊れることはありますか?
- Q. 結局、ドンシャリとカマボコどっちが良いの?
- Q. ナビ本体とスマホ側、どっちで設定すべきですか?
- Q. 「ラウドネス」「Bass Boost」の使い方はどうすればよいですか?
以下より、詳しく解説します。
Q. 3バンド(低・中・高)だけでも効果はありますか?
A. 非常に大きな効果があります。
特に「Mid(中音)」の調整が重要です。多くの純正オーディオは中低域(こもり帯域)が過多になりがちですが、Midを「-1」か「-2」下げるだけで、ボーカルにかかっていた「膜」が取れたようにスッキリします。
Q. イコライザー設定でスピーカーが壊れることはありますか?
A. 極端なブースト(上げすぎ)を行うと、破損のリスクがあります。
例えば、BassをMAX(+10dBなど)まで上げ、大音量で再生すると、スピーカーが許容範囲を超えて動く「過振幅」の状態になり、物理的に壊れる可能性があります。
- ブースト量は「±3~5dB以内」に留める
- 音が歪んだらすぐに音量を下げる
- 「引き算(カット)」中心の調整なら破損リスクは低い
Q. 結局、ドンシャリとカマボコどっちが良いの?
A. 聴く音楽のジャンルと好みによります。
| 設定タイプ | 向いているジャンル | 特徴 |
| ドンシャリ | ロック、EDM、ヒップホップ | リズムの迫力や高揚感を楽しめる |
| カマボコ | J-POP、アニソン、ラジオ | 歌詞や声が聞き取りやすい |
迷ったら、まずはドンシャリ(Eargasm等)を試し、ボーカルが遠いと感じたらMidを上げてカマボコ寄りに修正していくのがおすすめです。
Q. ナビ本体とスマホ側、どっちで設定すべきですか?
A. 基本は「ナビ本体のみ」で設定し、スマホ側はOFF(フラット)にします。
両方でEQをかける(二重掛け)と、音が歪む原因になります。
車内という特殊環境に合わせて補正する必要があるため、その場所専用の設定ができる「ナビ側」で調整するのが合理的です。スマホ側のEQはイヤホン用として使い分けましょう。
Q. 「ラウドネス」「Bass Boost」の使い方はどうすればよいですか?
A. 小音量の時だけONにし、大音量で聴く時はOFFにすることを推奨します。
ラウドネスは、小音量時に聞こえにくくなる低音と高音を補正する機能です。そのため、ある程度ボリュームを上げて音楽を楽しむ時にONのままだと、音が過剰にブーストされて歪みの原因になります。
車男爵
まとめ|迷ったら「神設定→手順→症状別の±1調整」でOK
車内の音質改善は、難しい理論を知らなくても、以下の3ステップで劇的に変わります。
そして最後に、完成した設定を「停車用」「走行用」として保存すれば完璧です。
車内オーディオのポテンシャルは、設定ひとつで大きく引き出せます。ぜひ、あなたの愛車も「最高のリスニングルーム」に変えてみてください。


